京大の「実は!」痴辞濒.46 「京大留学生に学ぶ、异文化交流の実は!」

11月号の「実は!」 では、京大の国际交流の取り組みについてご紹介しました。

留学生ラウンジ「きずな」の月例イベントに参加し、留学生とともに日本文化についてあらためて学んだ広报贬。今度は、留学生たち自身について兴味が涌いてきました。

「京大の留学生は、どんな国から来ているの?」という好奇心から、「なぜ京大への留学を决めたんだろう?」という素朴な疑问まで???

これは、彼らに直接闻いてみるしかない!

ということで、留学生の方に突撃インタビューを行いました。

教科书からは学べないおもしろい文化や、海外から见た京大の良さなど、新発见がたくさんありましたよ~!

留学生をご绍介!

モンゴル出身、ジャルガルサイハン ジャルガルマーさん

今回取材させていただいたのはモンゴルからの留学生、ジャルガルサイハン ジャルガルマーさん(通称ジャルさん)。ジャルさんは京大に来て3年目、现在教育学研究科で比较教育学を研究しています。

ジャルさんは「きずな」で留学生のサポートを行う「チューター」でもあります。お仕事前の贵重な时间を使って、まずはモンゴル文化について详しくレクチャーしていただきました!

モンゴルの文化を体験!

日本から远く离れた地、モンゴル。大草原を马で駆け抜ける游牧民の姿が目に浮かびます(実は车やバイクで移动する游牧民がいることを后で知りました)。

その游牧民文化を肌で感じられるよう、ジャルさんがモンゴル方式でおもてなしをしてくれました!

モンゴルのおもちゃで、童心に返る。

これな~んだ?モンゴルの移动式住居、「ゲル」をかたどった入れ物。「本物はもちろんもっと大きいですよ!」(产测ジャルさん)
この中には一体何が????

落花生みたいな物体が四つ。食べ物ではなく、家畜のくるぶしの骨(本物)!モンゴル语で「シャガイ」といいます。

シャガイはおはじきのようなもので、子どもたちが游ぶおもちゃです。

シャガイ一つにつき面が四つあり、それぞれの面が动物(马、羊、ヤギ、ラクダ)を表しています!各动物を表す特徴があるそうなのですが???
ごめんなさい、さっぱり见分けがつきません。
左から、上の面が马、ラクダ、羊、ヤギだそうです。面に凸があるのが羊、というように、凹凸が判别のカギなんだとか。

四つのシャガイで一セットですが、游ぶときはもっとたくさん用意するそう。
日本のおはじきのようにシャガイ同士をぶつけあうゲームや、制限时间内にできるだけたくさんシャガイをつかみ取るゲーム、占いなど游び方はさまざまだそうです。
今回一セットしかないので実演できませんでしたが、游びたい方はモンゴルのお土产屋さんへぜひ???

モンゴルのお菓子で、アフタヌーンティー。

そろそろお腹が空いて力が出なくなった広报贬を见かねてか、「モンゴルのお菓子、食べますか?」とジャルさん。

ありがとうございます、いただきます!

盛りつけてあるのは何でしょう???ケーキ?チーズ?
「それは干しヨーグルトで、「アーロール」といいます。 牛乳を加热して、水分と分离させ固形分を取り出します。それを适度な大きさに切って味をつけ、干せばできあがりです!」

広报贬、まずにおいをかいでみました。うーん、大草原の香り(ご想像にお任せします)。
かじってみると、か、固い!!全く歯が立ちません!ジャルさん、これどうやって食べれば???「なめてください(笑)」

アーロールにはいろいろな种类があり、花型の可爱らしいもの、ちゃんと噛めるものもあります(笑)。

游牧民は歯みがきをしなくても、いつまでもきれいな歯をしています。その秘密は、たくさんある乳製品のうちこのアーロールを食べることにも原因があるとか???みんな歯が真っ白でしっかりしているそうです。
広报贬もこのアーロールを食べ続ければ、一生歯医者にお世话にならなくて済むでしょうか?(みなさんは、ちゃんと歯みがきをしましょうね)

ドリンクは、モンゴルのミルクティー( スーテーツァイ) をいただきました。ちゃっかりお土产分も骋贰罢。

ミルクティーなのですが、甘いというより少ししょっぱいです。乳製品独特の香りがしますが、さっぱりと饮めます。

中には麦粉やナッツのようなものが入っていて、とってもヘルシー。ごちそうさまでした!

马头琴(ばとうきん)の生演奏を聴く。

モンゴルの民族楽器といえば、马头琴。

みなさん、幼い顷に「スーホの白い马」という本を読んだことはありませんか?马头琴の由来を描いた絵本なのですが、そのあまりにも哀しいストーリー(と衝撃的な挿絵)に、広报贬は子どもながら涙した记忆があります???。

ジャルさんが、はるばるモンゴルから持ってきた马头琴を演奏してくれました!

基本の构えです。「久しぶりだから弾けるかな~?」と照れながら弾いてくれたジャルさん。

马头琴の生演奏に感动する広报贬、写真を撮る手が震えます。

马头琴の弦は、马の尻尾の毛を束ねて作られています。そのためかどうか分かりませんが、いろいろな音が混ざっているような、深みのある音色が奏でられていました。モンゴルでは一家に一台ありますが、演奏するより、お守りのように饰ってあることが多いそうです。

游牧生活の中で生み出された知恵、人々の暮らしに身近な动物の存在など、モンゴル文化の起源を垣间见ることができました。

ところで、ジャルさんは、なぜ京大に留学しようと思ったの?

京大での留学生活についてインタビュー!

「私は元々政治家になりたかったんです。」と言うジャルさん。政策について勉强しているうちに、国の発展のカギを握るのは「 教育 」と「 医疗 」だと気づいたそう。

中でも高等教育に着目し、若いうちに海外へ行っていろんな国の教育について学びたいと思うようになりました。

蚕.なぜ京大へ?

「日本は礼仪を重んじる国。そこで人间性を高め、成长してきてほしい」
というお母様のすすめもあり、留学先を日本に决めたそう。

「日本语学校に通い、初めは他大学の大学院へ。そこで日本教育史を学んでいたところ、京大に东アジア诸国の高等教育制度?改革について、国际比较の视点から研究している先生がいると知り、热烈アプローチ!すぐに研究计画を準备し、入试论文を书いて无事に合格しました。」

蚕.京大でどんな研究をしているの?

ジャルさんは、教育学研究科で、モンゴルを含む东アジアの地域における高等教育の変化について研究しています。

「他国の高等教育制度について学ぶことによって、 自国の今まで见えなかった、考えられなかった部分に気づいてきました 。高等教育制度?改革について研究することは、自国の教育?社会に対する理解を促进することにつながります。」

実はジャルさんは、2016年6月に京都府名誉友好大使に任命されたそう!府内の異文化理解?国际交流事業などに派遣され、活動しています。

また、京都市国际交流協会のPICNIK(=Program for Inter Cultural Nexus in Kyoto)プログラムに参加し、京都市の小中高等学校でモンゴルの文化や教育についての授業を実施するなど、日本とモンゴルのボランティア交流活動、社会貢献活動も積極的に行っています。

中学校で実习を行うジャルさん。ちなみにシャガイは授业で大人気!面の见分け方を教えるとみんな热心に取り组んでくれるんだとか。

民族衣装を着て小学生と。「大势の子どもたちにモンゴル文化を教えているうちに、自分もモンゴルのことをより好きに、より理解できるようになりました。」

京都府名誉友好大使とは?

京都府内の大学などに在籍する留学生の中で、大学の推荐を受けた方が任命されます。
研修や视察に参加し京都への理解を深めるとともに、府?市町村などの国际化行事への参加、小中学校などにおける国际理解教育への协力などの活动を通して、京都府の国际化推进を図ります。

▼详しくはコチラ
京都府名誉友好大使任命事业の概要について

蚕.最后に???京大に来て良かったと思うことは?

「京大に来て、とても开かれた大学だという印象を受けました。

留学生の数が多く、みんな触れ合いをとても大事にしています。研究においても広い视野を持っています。

多様な文化?背景を持つ人々と接することで刺激を受けますし、そんな环境で研究できるのはとても恵まれたことだと思います。

幼い顷から、自分の轴をしっかりと据え、いろんなことを知りたいという気持ちを追求してきたジャルさん。アルバイト、ボランティアにも积极的に参加し、日本での留学生活をエンジョイしています!

前回の「実は!」でも感じたことですが、国际交流の第一歩は文化の違いに接したときの「気づき」。ジャルさんも、さまざまな国から学生が集う京大での生活を通して、それを実感したと言います。

でも、世界の大学と比べてみると、京大の国际化はまだまだ発展途上。
今后も、地域と连携した异文化交流の促进、留学生が学びたいと思える魅力的な环境づくりに努め、さらなる国际化を目指します!

取材にご协力いただいたジャルさん、ありがとうございました!
次回の「実は!」もお楽しみに!

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