立命館大学との協定の締結 挨拶 (2007年12月21日)

尾池 和夫

当日の様子&苍产蝉辫;21世纪に入り世界は、政治、経済、人间の生き方?考え方において大きく変貌を遂げつつあり、とりわけ、文明の急激な発展に伴う地球的规模の気候温暖化や异文明の衝突は、人类の生存そのものを问いかける、喫紧に解决すべき人类史上の课题となっています。

一方、我が国の高等教育の担い手である大学を取り巻く环境も大きく変化しつつあり、特に、18歳人口の减少、学力の低下、国际化への対応、大学と社会の関係など、社会から大学に対して高等教育の质が厳しく问われています。

このような多様性?多元性を特徴とする诸课题の分析と解决への挑戦は、特长を持つ大学间での共同研究?事业などを通じた连携がなければ成果を得ることはできません。

このたび京都大学と立命馆大学が、协力してこれらの诸课题に贡献するため、「両大学间の连携协力に関する基本协定」を缔结することとしたものです。

京都大学と立命馆大学は、それぞれ、「自由の学风」、「自由と清新」を长年大学の精神として培い、そのもとに独自の教育と研究を行い、多くの优れた研究业绩と人材を辈出し、地球社会に多大の贡献を行ってきました。

両大学は、その生い立ちにおいても极めて密接な関係を有しています。すなわち、京都大学は、1895年、时の文相西园寺公望が伊藤博文首相に、京都帝国大学の设置を提言し、1897(明治30年)年6月22日に勅令により京都帝国大学が设置されました。

一方、立命馆大学の沿革は、1869(明治2)年、新しい时代を担う若者を育てるため、西园寺公望が私塾「立命馆」を创设し、1900(明治33)年、文部大臣时代の西园寺の秘书であった中川小十郎が、その意志を引き継ぎ立命馆大学の前身となる「私立京都法政学校」を设立したことにはじまり、ともに西园寺公望が大きな役割りを果たしています。また、「自由の学风」を歴史的に育み、学生个々人の自発自启を重视する教育を特徴とする学风と、西园寺の自由主义?国际主义の精神を建学の精神「自由と清新」として立命馆大学が今日まで受け継いできた点で、大きな共通点を有する両大学です。

このたび、近距离にある両大学がそれぞれの特徴を生かした连携活动を行うことにより、両大学固有の学风を大きく进展させながらも、より弾力性に富んだ未来学术志向型の学风を醸成し、人类が遭遇している课题の解决に向けて大きく贡献するため、连携协力に関する基本协定の缔结を行うものです。

これからも京都の地における良きパートナーとして、研究协力、学生活动などさまざまな面での交流が活発化することを愿ってご挨拶といたします。