尾池 和夫
京都大学とアステラス製薬株式会社は、「次世代免疫制御を目指す创薬医学融合拠点」の研究拠点として使用するため、予てより医学部叠栋の改修工事を进めてきましたが、このたび工事が无事完了し「京大アステラス融合ラボ」として本格的に活动を开始することとなりました。
このプロジェクトの研究経费は、平成19年度文部科学省科学技术振兴调整费「先端融合领域イノベーション创出拠点の形成プログラム」と、アステラス製薬からの共同研究経费により构成されています。また、本「京大アステラス融合ラボ」はアステラス製薬により改修工事が行われ、拠点の中核施设として使用するため、去る10月1日付けで本学に寄附受入され、本日开所式を迎えるに至りました。
この「京大アステラス融合ラボ」を拠点としたプロジェクトの推进により人类の福祉と健康に大きく贡献し、我が国経済の国际竞争力の発展に资するものと大いに期待されます。京都大学として、この事业の本格的な活动の开始を夸りに思うものであります。本プロジェクトの推进にあたりお世话になった文部科学省并びに科学技术振兴调整机构の皆様にお礼を申し上げるとともに、竹中アステラス製薬共同会长、成宫前医学研究科长をはじめ、本プロジェクトの立案、発足、运営に携わる全ての関係各位に谨んでお庆びを申し上げます。
京都大学は、その基本理念にも掲げていますように、创设以来筑いてきた自由の学风を継承?発展させつつ、多元的な课题の解决に挑戦するとともに、地球社会の调和ある共存に贡献することを目的として教育研究活动を展开しております。とりわけ医学分野においては、その基础研究の成果を诊疗に繋ぐことをミッションとしております。
また、协働机関であるアステラス製薬におかれましても、「先端?信頼の医薬で、世界の人々の健康に贡献する」を経営理念に掲げ、文字どおり人类の幸福と世界の繁栄に贡献するため、ゲノム创薬など最先端の创薬技术を导入し、わが国初のグローバル医薬品の创製を目指して开発研究を进めておられます。
このたびの、京都大学とアステラス製薬が协働して科学技术振兴调整费の事业として採択されたことは、両者の掲げる理念?目标、及びこれまでの実绩が认められたものであり、日本の创薬における最良?最强の研究チームが编成されたものと考えます。
この「京大アステラス融合ラボ」には、创薬若手研究者10チーム20数名をはじめ、创薬基盘研究者2チームのほか、公司派遣创薬研究チーム、技术支援チーム、知财マネージャーの30名を越える研究者が集约され、创薬研究と技术开発の使命を担った创薬医学研究者を育成しながら、多くの次世代の革新的免疫制御薬を我が国から世界に向けて送りだすことを目指しています。
「京大アステラス融合ラボ」における本プロジェクトの本格的な研究活动の开始により、アカデミアと创薬公司との未だかつてない长期大型の产学连携が発展を続け、创薬医学研究に统合的なシステムイノベーションを创出して、产学连携のモデルとなることを愿って、京都大学を代表してのご挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。