公共政策大学院開設式典 式辞挨拶 (2006年4月8日)

尾池 和夫

尾池総長

 京都大学大学院公共政策教育部公共政策専攻(専门职大学院)(外部リンク)の设置について、という记者発表が昨年12月5日に行われました。それは、平成18年度に新设する予定で、文部科学省へ设置申请していた、京都大学大学院公共政策教育部公共政策専攻(専门职大学院)の设置认可が下りた日でありました。

 この大学院の設置は、市民の関心の的でもあり、京都新聞、日本経済新聞、朝日新聞などに記事が掲載され、紹介されました。本年2月17日に合格者が発表されましたが、一般选抜92名、職業人選抜19名、外国人特別選抜9名、合計120名の出願者の中から、48名の合格者を決めることができました。

 本日、ここに公共政策大学院の开设を记念する式典が行われるにあたり、京都大学を代表して开设のお祝いを申し上げます。また、ご来宾の文部科学省徳永大臣官房审议官、铃木人事院人材局长、京都大学の森本法学研究科长、森栋経済学研究科长をはじめ、大学院の実现にご努力いただいた学内外のご関係の方々に、さらに「公共政策大学院に望むもの」と题して、记念のご讲演をいただいた村松岐夫(むらまつみちお)学习院大学教授に、深く感谢申し上げる次第であります。

 本大学院は、小野大学院长の式辞にあったように、公共政策系の専门职大学院として、北海道大学、东北大学、东京大学、一桥大学、早稲田大学に次ぐ设置であり、とくに西日本で唯一のものであります。その特长を生かして、西日本と京都大学の伝统と文化と、その风土のもとに育つ人材が、やがて公共的职务に従事するようになる日を、私は期待するものであります。

会場の様子

 このコースでは、少人数であることを活かして、密度の高い教育が行われることを特长としています。教员と学生、学生相互のコミュニケーションを大切にして、公共政策に従事する人材の育成が行われるのです。
 高度の知识に加えて最新の课题に対応できる人材を养成し、専门职としての実践的知识の背景としての原理的、歴史的な学问の素养を身につけた人材を目标として、本大学院の教育が行われることになると、私は确信しています。
 村松先生の讲演の间に窓からの光を见ていて、今日の太阳は黄色いと思いました。昼顷から黄砂がこの京都盆地を覆い尽くしています。村松先生のご讲演が、地形や地理の理解を重要とした话から始まり、国际的な视野でという话で终わりましたが、今日の黄砂は、これからの公共政策では、东アジアを视野において考えられることも一つの重要な视点であるということを示唆しているように、私は思いました。

 入学してくる学生の皆さんには、この総合大学にある豊かな知の蓄积を精一杯有効に利用していただき、幅広い教养に里付けられた确かな视野を持つ人材として、この公共政策大学院から巣立ってほしいと思います。新しい时代にしっかりと适合する公共政策修士(専门职)の诞生する日を大いに期待して、私のお祝いの挨拶といたします。

 まことにおめでとうございます。