宇治キャンパスを訪ねて(報告) (2004年8月19日)

尾池 和夫

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 宇治キャンパスを访问して、所长さんたちと、また若手研究者の方々と话し、もうすぐ开馆する新研究栋や、化学研究所バイオインフォマティクスセンターなどを见学する机会をいただきました。活発に活动する研究所群の状况がわかって、楽しい访问でした。

 宇治の研究所群(化学研究所、防災研究所、エネルギー理工学研究所、生存圏研究所)と図書館分館の窓口になる方は、年度ごとに決まっていて、今年度は生存圏研究所長の松本 紘さんです。松本先生の世話で忙しい中を4人の所長さんたちが集まってくださいました。いろいろな話をする中で、次のような検討課題が浮き彫りになってきました。

 研究者が学问の発展の目的で学外の仕事を兼业する场合の制限が実情にあっていない。サバティカル制度を导入して、研究活动を促进する。さまざまな职种を用意して、部局の判断で人材の确保ができるようにする。名誉教授など定年を超えた研究者の採用を可能とする制度の导入を。宿舎の运用を弾力化してさまざまな研究者交流に使えるようにする。外国人研究者の住居保証の制度を検讨する。
 その他にも、若い研究者にとって働きたいと思うような魅力的な大学にするにはどうすればよいか、宇治全体の研究所群の连携をはかる方策は、安全管理の仕事の进め方は、などなど、议论はつきない1时间でした。

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 続いて、4研究所から16人の若手の教员に集まっていただき、所长さんたちにも同席していただいて话し合いました。ここでも次のように、たくさんの话题が出されました。
 特許、知財に対する京都大学の取り組みが、他大学に比べて進んでいること。キャンパスが大きく3つに分かれていて、移動しなくても会議ができるシステムが必要。男女共同参画のための施策、高校生や中学生のための研究所紹介、研究のための環境整備の促進、大学院制度の改革、大学评価の仕組み、などなど。
 また、各地で行われる现地観测のための技术员の确保が将来にわたって必要という意见は、多様な分野を研究する宇治キャンパスで出る当然の要望でしょう。「助手」という呼び名を変えてはという贵重な提案がありました。さまざまな书类の电子化を进めようという提案もありました。优秀な留学生を招くための施策も必要です。京都大学は法人化しても変わらないでほしいという声も、宇治のキャンパスが雑草だらけだという声もありました。同席した研究所长さんたちとともに、これらの课题を一つずつ解决していかなければと思います。

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 议论の后、宇治のキャンパスに新しくできた研究栋の中を见せていただき、また、雑草がのびのびと茂った中に秋の虫が鸣く庭の奥へ、化学研究所バイオインフォマティクスセンター(外部リンク)を访问しました。金久研究室で、オンライン讲义の一部を见せていただいたり、「ケモゲノミクス」の话を闻いたり、21世纪颁翱贰プログラムの仕事の一端にも、ちょっとだけ触れることができました。

 駆け足でしたが、宇治キャンパスの最近の活动の、たいへん活発な雰囲気が伝わってくる数时间でした。