名誉教授懇談会 挨拶 (2004年6月21日)

尾池 和夫

 今、この地域には暴风警报が出ていて、10时顷台风6号は徳岛にあり、この会の最中に京都を通り过ぎようとしています。ご予定の方でまだの方もおられますが、始めたいと思います。

 本年正月に名誉教授の皆さま方にお目に掛かって以后、京都大学には多くのことがありました。今日は、それらのことを时间を追って、ご报告して挨拶といたしたいと思っております。

 2月2日、京都大学知的财产企画室と文部科学省が主催した「京都大学知的财产シンポジウム~京都大学の知财ポリシーと戦略~」が、百周年时计台记念馆の百周年记念ホールにおいて开催されました。学内外から500名を超える参加者があり、学内外の関心の高さがわかりました。

寄贈された中岡 真珠美さんの絵
寄贈された中岡 真珠美さんの絵

 2月3日、Dr.Lionel W. McKenzieさんに京都大学名誉博士の称号を授与しました。新しい名誉博士の制度で第1号です。

 2月9日、百周年時計台記念館への絵画寄贈者に感謝状を贈呈しました。福井大学長で本学名誉教授の児嶋 真平先生、京都市立芸術大学修士課程2回生の中岡 真珠美さん、本学工学部3回生の佐倉 義朗さんに感謝状と記念品を贈りました。中岡さんの絵は、1階のサロンに飾ってありますので、ぜひご覧ください。

博士学位授与式の様子
博士学位授与式の様子

 3月23日、修士の学位を授与されたのは、16研究科で2,032名、また、580名の京都大学博士が诞生しました。
 3月24日、卒业生は2,913名でした。そのうち女子は544名です。

 4月1日、国立大学法人法という法律によって、国立大学法人京都大学が设置され、その法人が京都大学を设置しました。この国立という言叶に大きな意味があります。
 国立大学法人の仕组みに関する误解がまだ多いのですが、国立大学法人京都大学は、発足と同时に京都大学と医疗技术短期大学とを设置したので、京都大学はとくに看板が変わるわけでもなく、同じ京都大学であります。
 国立大学法人京都大学では、総长と理事が役员会を构成しており、学校法人立命馆学园のような理事长はいないし理事会もありません。

 その役员会を4月1日に开催しました。次々とさまざまな手続きをこなしました。理事の职务分担など、多くのことを决めました。
 1日には、また、教育研究评议会を开催しました。第1回で评议员を选出し、同日の第2回で多くの规定类を决めました。
 东南アジア研究所が発足しました。本学の13番目の研究所として改组再编された东南アジア研究所であります。
 また、生存圏研究所が発足しました。これは、京都大学が独自の判断で设置した初めての研究所です。
 4月2日、経営协议会を开きました。12名の外部委员と12名の学内委员で构成されています。中期目标、中期计画、年度计画を审议しました。

 4月7日には、平成16年度学部入学式、大学院入学式を挙行しました。2987名が学部に入学、京都大学大学院に、修士课程2268名、専门职学位课程232名、博士后期课程1013名が入学しました。
 4月10日には、法科大学院が开设记念式典と讲演会を开催しました。

利根川教授(写真中央)
利根川教授(写真中央)

 4月12日、利根川 進さんに京都大学名誉博士の称号を授与しました。初めて総長推薦の名誉博士号です。長尾 真前総長の推薦によるものです。学術講演会も開催し、400名を超える若手の研究者たちが利根川博士の講演を聞きました。
 4月20日、第1回の部局长会议を开催しました。规则を定めた部局长会议です。委员会の构成を审议したり、たくさんの报告をしました。その中で、70周年记念事业でできた京大会馆の利用をお愿いしました。
 そして5月18日、第1回研究科长部会を开催しました。大学院の募集定员などを审议しました。

 5月19日、総长选考会议の第1回を开催しました。
 法人化の主旨の大事な点の一つは、职员の位置づけであります。京都大学では、総长选挙に関与するのは教员だけだったのが、教员も事务职员も予备投票に参加することが総长选考会议で决まりました。また候补者に学外者も加えられる仕组みが导入されました。これらは大きな変化と言えるでしょう。

 5月25日、役员会において、创立记念日(6月18日)を休日とすることに决定しました。医学部附属病院においては、今年度は、通常どおり业务を行います。総合博物馆などの一般公开している施设も通常どおり开馆されます。

メディア?コモン
メディア?コモン

 5月28日、附属図书馆3阶に「メディア?コモン」がオープンしました。学生や教职员のくつろぎの场として、映像や音楽が楽しめる场所です。

 6月17日には、社団法人国立大学协会の第1回総会が开かれ、祝贺会がありました。

 このように、明治以来の大改革といわれる国立大学法人化を迎えて、京都大学がどのように変わったか、あるいは変わっていないか、今日は、名誉教授の皆さまとともに、もう一度、振り返りながら考えてみる日になることを愿って、私の挨拶といたします。
 ありがとうございました。