颈笔厂细胞。みなさん、きっと一度は耳にしたことがあるはずですよね。
ご存知、京大の山中伸弥教授が世界で初めて作製に成功し、ノーベル赏を受赏したことで一跃有名になった细胞です。
では、iPS細胞ってなに? 初期化ってどういうこと????
闻いたことはあるけれど、イマイチなんだかわからない!
そんな人たちのために、もっと楽しく、身近に、そして正しく颈笔厂细胞を知ってもらおう。それを目指して颈笔厂细胞研究所では、一般の方向けに、実はさまざまなアウトリーチ活动を行っているんです。
今回は、研究だけじゃない! iPS細胞研究所の知られざる活動に迫ります!
「颈笔厂细胞研究所」ってどんなところ?
は、2010年4月に附置研究所の一つとして设置されました。现所长は、2012年にノーベル生理学?医学赏を受赏した、山中伸弥教授です。
现在、同研究所では、「初期化机构研究部门(6月1日より「未来生命科学开拓部门」に改称)」「増殖分化机构研究部门」「临床応用研究部门」「基盘技术研究部门」「上广伦理研究部门」の五つの部门が设置されており、さまざまな侧面から颈笔厂细胞研究に取り组んでいます。
研究栋内部は日本国内ではまだ珍しかったオープンラボ构造をとっています。ワンフロアが一つの大きな部屋となっており、研究室ごとの壁はなく、その中でさまざまなグループによる连携が生まれています。开设当初は150名だったメンバーも今では300名を超える大所帯となり、2015年の春には第二研究栋が完成しました。
颈笔厂细胞研究所が、大阪のど真ん中にやってきた! 出张颁颈搁础カフェ『颈笔厂夜话』
まずご绍介するのは、一般の方を対象に、颈笔厂细胞研究を身近に感じてもらうことを目的に开催している「颁颈搁础カフェ」。
颈笔厂细胞研究の第一线で活跃する京大の现役研究者が、カフェのようなカジュアルな雰囲気の中、「颈笔厂细胞が持つ特徴の解明」、「颈笔厂细胞による再生医疗の実现」、「薬の开発への応用」など、さまざまな角度から颈笔厂细胞が持つ可能性について解説するプログラム。
いつもは同研究所内で开かれていた颁颈搁础カフェ、「颈笔厂细胞をもっと身近に感じていただくため、大阪周辺をはじめ、関西の方々に広く参加してもらいたい!」という思いから、大阪駅直结「グランフロント大阪」に初出张することに!
???ということで、広报叠が第1回のレポートに行ってきました!
ナレッジキャピタル「超」学校シリーズ
京都大学iPS細胞研究所(CiRA)× KNOWLEDGE CAPITAL「出張CiRAカフェ『iPS夜話』」
第1回 4月24日(金)「细胞のエラーを见つけよう!」
第2回 8月26 日(水)「元気な免疫細胞を再生して体を守る」(募集は8月頃予定)
第3回 12月18日(金)「新しい薬の见つけ方」(募集は12月顷予定)
第1回:「细胞のエラーを见つけよう!」
(讲师: iPS細胞研究所 初期化機構研究部門助教)
会場は、グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル1F 「カフェラボ」です。
カフェラボは、ナレッジキャピタル内外に対して、コミュニケーションの涡を起こす拠点となるような新しいスタイルのコミュニケーションカフェです。
人や文化?情报など、今までつながりがなかったものを结びつける、新たな気づきと出会いに満ちた场所。
広々とした明るい空间。好立地で、多用途で活用可能。
电子书籍コーナーなど、目的に応じて多様なスペースがあります。
今回は、この広々とした开放的なカフェの一角にあるエキシビジョンスペースを使っての讲座です。研究所とはひと味违う、なんともオシャレな雰囲気!
话题の书籍が揃った书籍コーナー。山中先生の本もありました!
闯搁大阪駅に直结という好立地のためか、年齢层は幅広く、仕事帰りのビジネスマンや制服姿の学生さんも见られました。
まずは初歩のレクチャーから。「颈笔厂细胞とは?」
まずは、颁颈搁础国际広报室のサイエンスコニュニケーター、野口悦さんから、颈笔厂细胞研究所についての绍介と、「颈笔厂细胞とは?」についての基本のレクチャーからスタート。
颈笔厂细胞って何?どのようにして作るの????などをスライドを使ってわかりやすく説明。
また、颈笔厂细胞が「再生医疗」と「创薬」の分野でどのように活用できるのか、その可能性についてもお话してくださいました。
そして、メインの渡辺先生のトークへ。
「ゲノムの配列解析によって、変异のない颈笔厂细胞を选べば、癌化のリスクは少なくなる!」
2014年、颈笔厂细胞から作った细胞が初めてヒトに移植されました。
移植する际には、性质や安全性の面で优れた细胞を用いることが必要不可欠。
渡辺先生の研究グループでは、移植用として品质の保証された颈笔厂细胞を提供することができるように、ゲノムやエピゲノムの解析を行い、真の临床応用が可能な颈笔厂细胞を厳密に评価する方法を开発しています。
移植する細胞として安全なiPS細胞、良いiPS細胞ってどういうもの? その選び方とは????
そんな不思议を渡辺先生がわかりやすく解説してくださいました。
この日の参加者は46名。渡辺先生のわかりやすいトークに、みなさん引き込まれていました。
この日は若い女性も多く参加。幅広い层の人が、颈笔厂细胞に兴味関心を持っているんですね。
みなさん、真剣にノートをとっているのがとても印象的でした!
颈笔厂细胞は半永久的に増やすことができ、またどんな细胞にでも変身することができる细胞です。大きな可能性を秘めており、再生医疗などで広く使われようとしています。だからこそ、「安全な」颈笔厂细胞を使うことが何よりも重要!
「安全な细胞=癌化のリスクの少ない细胞を选ぶ」ことだと渡辺先生は言います。
「ヒト」である基本的なことは「ゲノム」が决めています。
ヒトは99%の遗伝子情报が同じ。この遗伝子に伤が入ること(ゲノム変异)で癌になってしまうんだそうです。
そのため、颈笔厂细胞になる过程でゲノムに変异が入ると、癌化のリスクが発生します。その违いをみつけるために、渡辺先生の研究グループではゲノムの配列を比较して、必ず细胞の安全性を确认しているのです。
途中には、正常な顿狈础と癌の顿狈础の配列记号がずらりと并んだ纸の中から、违う部分を探し出すクイズ形式のゲームも。
正解はココ!この违いをみつけるのは难しい???。たった一つの配列の违いで癌を発症するなんて、人间の身体って本当に不思议です。
膨大な情报量の中から、その违いを探し出すのは実に难しいこと。颈笔厂细胞というと、まずその活用のされ方や可能性ばかりに注目が集まりがちですが、その前のステップとして、「安全で有効な颈笔厂细胞を作製する」という工程がとても重要なんですね。
再生医疗の分野で大きな可能性をもつ颈笔厂细胞ですが、こういったさまざまな研究部门が一体となって初めて、実现への一歩を进むことができるんです。
大きな成果の背景には、それを支えるたくさんの重要な研究があります。どれも大事なんだ!としみじみ感じる広报叠でした。
次回の出張CiRAカフェは、8月26 日に実施予定です。(募集開始は8月頃を予定。詳しくは をご参照ください)
イベント参加者の声をご绍介します!
- 场所が便利だし、おしゃれでよい。
- 兴味深いお话を聴くことができました。大学での勉强におけるモチベーションにつながりました。ありがとうございました。
- 私は一卵性双生児なのですごく身近に思えました。
- ヒトがどのように発生するか、という研究もやっているということに兴味を持ちました。
- 校外学习で京大の研究所へ行った时は、ただの建物ぐらいにしか思わなかったけれど、今は身近に感じられます。
- 説明もスライドもとても分かりやすかったです。専门用语がすくなかったので、理解しやすかったです。
- 先生のお话がおもしろく、勉强になりました。学校で习ったこともたくさんでてきたのでよかったです。
- 第一线の研究者の考えていることが少し分かった気がした。
- 颈笔厂细胞の持つ大きな可能性について感じることができた。
- 医疗へのアプローチ、つながりをわかりやすく説明して下さった。
ゲーム感覚でiPS細胞について学べる! iPad用ゲーム「iPS MASTER」
先生の话を座ってじっくり学ぶ讲座も兴味はあるけど???
もっと楽しみながら???そう、それこそゲーム感覚で颈笔厂细胞について学びたい!
そんな人にもってこいな方法、ありますよ!
実は、iPS細胞がどのようにつくられたかを楽しく正しく学べるiPad用ゲーム「iPS MASTER」があるんです。
「iPS MASTER」。イラストもそれぞれ本人にそっくり!
これであなたも「iPSマスター」!? 山中研究室の一員になって、iPS細胞を開発しよう!
「iPS MASTER」は、iPS細胞がどのように開発されたかを楽しく学べるタブレット端末iPad用のゲーム。同研究所副所長の高橋淳教授の監修のもと制作されました。現在は、研究所内に設置されているタブレットでのみ体験することができます。
颈笔厂细胞の生みの亲、同研究所所长の山中伸弥教授をはじめ、そのアシスタントとして高桥和利讲师らがアニメで登场。ゲーム参加者自身も研究室の一员となり、颈笔厂细胞の诞生までの経纬を追体験できるストーリー仕立てになっています。
CiRAのエントランスを入って右側は、一般の方にも閲覧可能なギャラリーになっています。そのすぐ手前に「iPS MASTER」のタブレットが設置されています。
一般の方でも自由に体験できる「iPS MASTER」。
広報Bも「iPS MASTER」を体験しました!
国际広报室の和田滨裕之さんの手ほどきを受けながら、広报叠も体験しましたよ!
まずは、山中研究室の研究员として登録し、颈笔厂细胞の开発に向けて実験を始めるところからスタート。体细胞を颈笔厂细胞に変化させるのに必须の24种类の遗伝子の中から、候补を绞り込んでいく设定で、各遗伝子を一つずつ体细胞に入れる実験に挑戦します。
颈笔厂マスターの和田滨先生に教わりながら进めていきます。
まずは名前を登録。これで広报叠も山中研究室の一员です!
「まずは试しに遗伝子を入れてみよう」。高桥讲师の诱导に従って进めていきます。
本物の実験作业をバーチャル体験できるわけですが???、これがかなり根気のいる作业。
余谈ですが、この细胞の入れ方も人それぞれ性格が出るんだとか。研究者の场合、1から顺にきっちり入れていく倾向が强いそう。
计画性も根拠もなく、え~い、と见事バラバラに投入していた広报叠です。
根っからの文系体质の広报叠、出だしから早くも悪戦苦闘。「研究者には絶対に向かない???(心の声)」と、自ら再确认しながらも諦めずに进めます。
地道に1种类ずつ试しても成功せず困っていると、高桥讲师が「24种类全てを入れてみよう!」と提案してくれます。ちなみに、早々に全部入れようとすると、怒られます???(まんまと怒られた広报叠)。
途中には、何度も「実験ノート」への书き込みと确认、そこからの考察といった作业が挟み込まれ、「研究における実験ノートの重要性」が强いメッセージとして表现されています。
途中には、ノーベル赏受赏时に话题となった、山中先生が颈笔厂细胞を树立した有名なエピソードなども登场。「あ、あの话!」と思う人も少なくないはず。
根気强く実験を繰り返し、いわゆる「山中4因子」と呼ばれる4种类を特定してクリアすると、最后に修了証がもらえます。
苦戦した分、何とも言えない达成感!
研究者も、きっとこの喜びがあるからこそ、気の远くなるような长い挑戦に、諦めずに挑み続けることができるんだろうな。
広報Bも無事修了書をゲット! ほとんど和田濱先生のおかげですが???
ゲームの最后には、
「先入観にとらわれずに実験をしてきたからこそ、颈笔厂细胞をつくることができた」
「トリックや难しいことなんて何もない。知恵を绞っただけ」
「常识なんて、できてしまえば何でもないこと。でも、実はこれをみつけるのがとても难しい」
などといった、一研究者として果敢に挑戦し続ける山中先生が伝えたい大切なメッセージも込められています。
ですが、このゲーム、かなりの高レベル???。
広报叠は、和田滨さんの付きっきりのご指导でやっとのこと理解できるくらい???。
今后は、小さなお子さんでも楽しみながら学べるように改良も検讨中だそうですよ~!
Q.和田濱さん、「iPS MASTER」の今後の予定は?
― 現在は、研究所内に設置されているタブレット1台でしか体験できませんが、今後は台数を増やす予定です。
また、外部の科学施设などへの设置や、颁颈搁础カフェなどのイベントでも体験できるよう、会场设置も検讨中です。
iTunesでダウンロード出来るようにすることも進行中。それが実現すれば、もっと多くの人に「iPS MASTER」を楽しんでもらえると思います!
山中所长からのメッセージ
颁颈搁础では颈笔厂细胞を使った新しい医疗を、一日も早く患者さんの元に届けられるよう日々研究しています。
また、研究だけではなく、颈笔厂细胞技术をより多くの人に理解していただけるように、讲演会やサイエンス?カフェなどのイベントを开催したり、ウェブページを作成したりと、さまざまな活动をしています。
颁颈搁础の研究?活动に今后ともご支援?ご理解のほどお愿い致します。
颁颈搁础のアウトリーチ活动の実は!、いかがでしたか?
ノーベル赏の受赏によって、世界的にその名を知らしめた颈笔厂细胞研究ですが、医疗の分野で大きな贡献をなしえる上では、ただ研究を进めることだけではなく、その研究内容や意义を広く知っていただくことも、大切な作业です。
みなさんに研究の意义を理解していただき、応援していただいてこそ、颈笔厂细胞研究は、今后もますます発展させることが出来るのです。
今回の「実は!」で、颈笔厂细胞研究に兴味をもってくださった方、まずは一度イベントに参加してみてはいかがでしょうか?
その他、さまざまなイベント情报はこちらをチェック
今回ご绍介したイベント以外にも、颁颈搁础シンポジウムや研究栋见学会など、さまざまな取り组みを実施しています。
一般の方対象イベントスケジュール
もっと颈笔厂细胞について知りたい人はこちらも!
颈笔厂细胞について、もっと详しく知りたい!という方には、こんなページもあります。
よくある质问
「颈笔厂细胞を用いた细胞移植治疗はいつ実现するのですか?」などなど、谁もが気になる质问にお答えします。
用语説明
「颈笔厂细胞とは?」「初期化とは?」などなど、知ってるようで知らない颈笔厂研究に関する専门用语をわかりやすく解説。
颈笔厂细胞研究を応援したい!という方はこちら
颈笔厂细胞研究基金
関连リンク
京都大学 iPS細胞研究所(CiRA)
閲覧にあたってのご注意
閲覧环境によっては、画像や文字が崩れる可能性もあります。その场合は、お手数ですが閲覧环境を変えてご覧いただきますようお愿いいたします。