细胞内タンパク质复合体の分子构成をナノスケールで可视化する革新的手法―多种のタンパク质で构成される分子复合体の実体が明らかに―

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 木内泰 医学研究科准教授(現:同特定准教授)、渡邊直樹 生命科学研究科教授(兼:医学研究科教授)、Dimitrios Vavylonis 米国リーハイ大学(Lehigh University)教授らの研究グループは、細胞機能を担うタンパク質複合体を可視化するため、抗血清から作製した超解像顕微鏡法IRIS用プローブと画像解析PC-coloringを開発し、8つの内在性タンパク質の分子局在とそれらの分子複合体の分布を明らかにしました。

 内在性タンパク質の抗体染色において、標的分子に結合した抗体は、その大きさ(12 nm)に起因して、その近傍の分子への抗体の接近を空間的に妨害します。この不完全な標識が、複数の分子で構成される複合体の超解像可視化を難しくしていました。超解像顕微鏡法IRISは、標的に結合解離するプローブを用いて、多数のプローブの結合(標識)と解離によって空間的に妨害されない高密度標識と、さらにプローブ交換によって連続多重染色を実現しています。本研究では、抗血清由来の結合解離プローブによる8種の内在性タンパク質の可視化と、それらの分子局在を定量解析する新手法PC-coloringによる分子複合体のマッピングを可能にしました。

 その结果、膜受容体を细胞内に取り込む分子装置であるクラスリン被覆部位の縁で、上皮成长因子受容体(贰骋贵搁)を外侧に配置した层状の分子复合体を発见しました。これは、贰骋贵搁をクラスリン被覆部位へリクルートする分子复合体の构成を示唆しています。今后、本研究手法によって、细胞内の様々な分子复合体の実体が明らかになることが期待できます。

 本研究成果は、2025年4月23日に、国际学术誌「厂迟谤耻肠迟耻谤别」にオンライン掲载されました。

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研究者のコメント
「多种多様なタンパク质によって自律制御される细胞は、惊异的であり、そのシステムの原理を明らかにすべく研究を行っています。滨搁滨厂で得られる超解像の写真は、内在性タンパク质の织り成す造形の美しさと复雑さに満ち溢れています。滨搁滨厂は长时间の撮影が必要ですが、この谁も见たことのないナノの世界を堪能できます。」(木内泰)
研究者情报
研究者名
木内 泰
研究者名
渡邊 直樹
书誌情报

【顿翱滨】


【书誌情报】
Tai Kiuchi, Ryouhei Kobayashi, Shuichiro Ogawa, Louis L.H. Elverston, Dimitrios Vavylonis, Naoki Watanabe (2025). Laminar organization of molecular complexes in a clathrin coat revealed by nanoscale protein colocalization. Structure.