感染症治疗に向けた革新的バイオテクノロジーを开発―血液中のバクテリアを物理的に除去―

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 植田充美 名誉教授(成长戦略本部研究員)、青木航 農学研究科助教(現:大阪大学教授)が率いる研究プロジェクトチームは、株式会社五眼テクノロジーズとの共同研究を通じて、血液中のバクテリアを体外の循環装置で除去する技術を開発しました。

 全世界では年间1,100万人が血中バクテリアに起因する败血症で命を落としており、新たなパンデミックも悬念されます。今回开発した「颁辞濒濒别肠迟谤辞苍」はナノサイズのリポソームを核とし、血液中のバクテリアを选択的に吸着する一方で、赤血球や白血球の吸着を抑制し、静电吸着器によって回収されます。生理食塩水内では1回のフィルタリングで血中バクテリアのほぼ100%、ろ过ウシ血液では54%を除去するという効果が得られました。薬物疗法との併用で感染症治疗に革新をもたらすとともに、医疗?产业分野での有害物质の吸着回収や试薬としての利用も期待されます。

 米国ハーバード大学(Harvard University)やスイス連邦工科大学チューリッヒ校(Swiss Federal Institute of Technology in Zurich)でもナノ磁気ビーズを用いた同様の研究が進められていますが、Collectronは体内に混入しても安全である点が特長です。

 本研究成果は、2024年12月26日に、国際学術誌「Journal of Bioscience and Bioengineering」にオンライン掲載されました。

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血液中のバクテリア除去のシステム构成図
研究者情报
研究者名
植田 充美
书誌情报
【顿翱滨】


【书誌情报】
Yohei Noda, Tomohiro Noguchi, Takashi Nagano, Wataru Aoki, Mitsuyoshi Ueda (2025). Bacterial removal using liposomes and an anionic adsorber. Journal of Bioscience and Bioengineering, 139, 3, 249-256.