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三谷曜子 野生动物研究センター教授、櫻木雄太 北海道大学博士課程学生(現:同学術研究員)、Rosing-Asvid Aqqalu グリーンランド天然資源研究所博士、杉山慎 北海道大学教授らの研究グループは、グリーンランドのフィヨルドに生息するアザラシは氷河や餌生物に関係する特徴的な水塊を利用していたことを解明しました。
地域住民がアザラシを利用して暮らすグリーンランドでは、近年の急速な氷河の融解が海洋生态系に影响を及ぼすことが危惧されています。この影响を予测するためには、生息する种の分布と利用环境を特定する必要があります。そこで、ワモンアザラシに海洋环境を计测できる卫星発信器を装着し、本种の利用环境を调べました。その结果、夏は氷河付近を利用し、冬は定着氷形成とともにフィヨルド外の浅い海域に移动していました。また、夏は饵であるホッキョクダラが生息すると考えられる水块まで潜っていたこともわかりました。本研究により、グリーンランドにおける氷河変动と海洋生态系の相互作用関係への理解が期待されます。
本研究成果は、2024年11月30日に、国際学術誌「Polar Science」にオンライン掲載されました。

研究者のコメント
「本研究では、グリーンランド北西部の氷河フィヨルドにおいて、ワモンアザラシの季节的な生息地利用に関する基础的な知见を得ることができました。しかし、氷河フィヨルドの复雑な海洋生态系の构造を理解するためには、特に饵生物の分布などの生物学的な环境の情报が不十分です。今后、环境顿狈础など幅広い手法を用いて情报を取得し、氷河フィヨルドにおける氷河と海洋生态系の相互作用関係への理解を深めていく必要があると考えています。」(樱木雄太)详しい研究内容について
研究者情报
研究者名
三谷 曜子
书誌情报
【顿翱滨】
【书誌情报】
Yuta Sakuragi, Aqqalu Rosing-Asvid, Shin Sugiyama, Yoko Mitani (2024). Seasonal habitat use of ringed seals in the Thule area, northwestern Greenland. Polar Science, 101145.
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