新规环境への进出に际して生じる生き方の多様化~「湖」へ回游したサケ科鱼类における回游パターンの多様化と大型化~

ターゲット
公开日

 中西勇太 理学研究科修士課程学生(研究当時)、佐藤拓哉 生态学研究センター准教授、太田民久 富山大学講師、飯塚毅 東京大学准教授、岸大弼 岐阜県水産研究所研究員ら研究グループは、サケ科魚類のアマゴ?サツキマスにおいて、「湖」という新規環境へ回遊した場合に、本来の海へ回遊した場合に比べて、回遊年数の多様化や遡上季節の変化、およびそれらに伴う顕著な大型化がみられることを定量的に示しました。本研究成果は、新規環境の創出や環境の大きな変化に際して、野生動物が柔軟に移住パターン、ひいては生活史を変化させながら暮らしている可能性を示す重要な知見です。

 本研究成果は、2024年12月10日に、国际学术誌「翱颈办辞蝉」にオンライン掲载されました。

新规环境への进出に际して生じる生き方の多様化~「湖」へ回游したサケ科鱼类における回游パターンの多様化と大型化~
研究者のコメント

「降湖型マスを探して访ねた复数の湖で、多くの有益な情报をくださった各地の方々にとても感谢しています。红叶の时期の冷たい川を遡上しながらのサンプリングは大変でしたが、その甲斐あって、サケ科鱼类が深い湖で回游パターンを多様化させている例を定量的に示すことができました。この研究结果が生物の新规环境への适応に関するこれからの研究の一助となることを愿っています。」(中西勇太)

「钓り人や渔协の方の大きな协力を得て、湖を回游するマスの実态を少し明らかにすることができました。一人のサケ科鱼类好きとしては、特に降湖型オスの勇猛な姿には调査の度に魅了されています。一方で、彼らがダム湖造成后に出现するという背景を考えると、复雑な気持ちにもなります。『勇ましさに 忧いつもりし もみじ鱒』」(佐藤拓哉)

研究者情报
研究者名
佐藤 拓哉
书誌情报

【顿翱滨】


【书誌情报】
Yuta Nakanishi, Tamihisa Ohta, Tsuyoshi Iizuka, Daisuke Kishi, Shohei Noda, Takeya Shida, Rui Ueda, Takuya Sato (2024). Divergence and shift in the migratory life history of a salmonid fish during the transition to a new environment. Oikos, e10981.

メディア掲载情报

読売新聞(1月25日 8面)に掲載されました。