再発难治性の造血器肿疡疾患(悪性リンパ肿?急性白血病?多発性骨髄肿)に対する革新的な治疗としてキメラ抗原受容体(颁础搁)罢细胞疗法が登场し、全国における颁础搁-罢细胞疗法の治疗施设は増えてきています。颁础搁-罢细胞疗法の适応となる患者さんは长期にわたる治疗歴のために身体机能が低下していることに加えて、颁础搁-罢细胞疗法后早期に生じる特有の合併症の影响によってさらに身体机能が低下する可能性が指摘されています。そのため、移植治疗と同様、颁础搁-罢细胞疗法においてもリハビリテーションの必要性が示唆されていますが、これまでのところ実临床における颁础搁-罢细胞疗法患者さんの治疗前后の身体机能の変化や身体机能の低下に影响を及ぼすリスク因子は同定されていませんでした。
濱田涼太 医学部附属病院理学療法士、新井康之 同講師(細胞療法センター副センター長)、髙折晃史 同教授(病院長)、池口良輔 同教授らの研究グループは、同院で実施されたCAR-T細胞療法患者さん77人のデータから、治療期間中の身体機能の変化を運動耐容能の指標である6分間歩行距離を用いて評価し、低下に影響を及ぼすリスク因子の解析を行いました。その結果、リハビリテーションを導入することで、治療前から治療後にかけて6分間歩行距離の低下を抑制できることが明らかになりました。また、CAR-T細胞療法後の特有の合併症であるサイトカイン放出症候群(中等症以上)や免疫細胞関連神経毒性症候群、血球減少(貧血)が治療期間中の運動耐容能を低下させるリスク因子であることを明らかにしました。本結果は、CAR-T細胞療法早期よりリハビリテーションを導入することが重要であることを示唆するとともに、とりわけ身体機能の変化に注意すべき患者群が抽出できたことを意味します。これらの成果は、今後、本療法の質の改善に寄与すると考えられます。
本研究成果は、2024年11月4日に、国际学术誌「别闯贬补别尘」にオンライン掲载されました。

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【书誌情报】
Ryota Hamada, Yasuyuki Arai, Toshio Kitawaki, Naokazu Nakamura, Masanobu Murao, Michiko Matsushita, Junsuke Miyasaka, Tsugumi Asano, Tomoyasu Jo, Momoko Nishikori, Junya Kanda, Chisaki Mizumoto, Kouhei Yamashita, Ryosuke Ikeguchi, Akifumi Takaori-Kondo (2024). Fluctuation of physical function during chimeric antigen receptor T-cell therapy during rehabilitation intervention: Real-world data and risk factor analyses. eJHaem.