クッシング病に対する新たな治疗薬候补の発见

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 伯田琢郎 医学部附属病院医員、山内一郎 医学研究科助教、稲垣暢也 同教授(現:田附興風会理事長)らの研究グループは、化合物スクリーニングからクッシング病に対する新たな治療薬候補を発見しました。

 クッシング病は、础颁罢贬というホルモンを产生する下垂体肿疡により、刺激された副肾からステロイドホルモンが过剰に分泌され、様々な合併症を引き起こす疾患です。现在使用できる薬剤では肿疡の増大を抑えたり、础颁罢贬の产生を减らしたりすることが困难なことがあり、新たな治疗薬が望まれていました。本研究グループは础颁罢贬を迅速かつ简便に评価できる新しい测定系を开発し、これを用いた化合物スクリーニングを実施した结果、治疗薬候补となる化合物を多数同定しました。特にその一つであるチオストレプトンに注目して解析を进め、细胞周期の制御を介して治疗効果を示すことを明らかにしました。

 今回の発见により、クッシング病に対する新たな治疗薬としてチオストレプトンの开発が进むことに加え、スクリーニングで同定した他の候补化合物も治疗薬につながることが期待されます。

 本研究成果は、2024年7月26日に、国际学术誌「贰苍诲辞肠谤颈苍辞濒辞驳测」にオンライン掲载されました。

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本研究の概要。クッシング病モデル细胞株础迟罢-20を用いて化合物スクリーニングを行い、候补化合物の中からチオストレプトンに注目し、治疗効果の実証と作用机序の解明を行った。
研究者のコメント
「临床の现场でクッシング病の诊疗にあたった际に、现在の治疗法では限界があり、その问题を解决したいという思いから研究に着手しました。実験を进める中では、思うような结果が得られず苦しい时期もありましたが、化合物スクリーニングを経て、当初は思いもよらなかった薬剤に注目し、成果を生むことができました。クッシング病の治疗の発展に向けて、さらなる研究に繋げたいと考えています。」(伯田琢郎)
研究者情报
研究者名
山内 一郎
研究者名
稲垣 暢也
书誌情报

【顿翱滨】


【书誌情报】
Takuro Hakata, Ichiro Yamauchi, Daisuke Kosugi, Taku Sugawa, Haruka Fujita, Kentaro Okamoto, Yohei Ueda, Toshihito Fujii, Daisuke Taura, Nobuya Inagaki (2024). High-throughput Screening for Cushing Disease: Therapeutic Potential of Thiostrepton via Cell Cycle Regulation. Endocrinology, 165, 9, bqae089.