妄想の形成に関わる認知神経メカニズムを解明 ~妄想の新しい治療法の開発に期待~

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 妄想は强い苦痛をもたらす精神症状です。妄想を持つ人には、少ない情报で结论づけてしまう「结论への飞跃」と呼ばれる认知的な倾向があり、妄想の形成に関わると考えられますが、その神経メカニズムは分かっていません。一方、妄想を呈する代表的な疾患である统合失调症では线条体のドーパミンが軽度上昇しており、それを抑える薬が効果を持つことから、结论への飞跃に线条体が関与することが想定されますが、それを示した研究はありませんでした。

 村井俊哉 医学研究科教授、宮田淳 愛知医科大学教授、髙橋英彦 東京医科歯科大学教授らの研究グループは、線条体および楔前部と呼ばれる脳領域の間の結合性(結びつきの強さ、活動の同期性)が、結論への飛躍および妄想の強さと相関することを世界で初めて明らかにしました。本研究の成果をもとに、妄想の新しい治療法が開発されることが期待されます。

 本研究成果は、2024年2月27日に、国際学術誌「Psychiatry and Clinical Neurosciences」にオンライン掲載されました。

妄想の形成に関わる認知神経メカニズムを解明 ~妄想の新しい治療法の開発に期待~

 

研究者情报
研究者名
村井 俊哉
书誌情报

【顿翱滨】

【书誌情报】
Jun Miyata, Akihiko Sasamoto, Takahiro Ezaki, Masanori Isobe, Takanori Kochiyama, Naoki Masuda, Yasuo Mori, Yuki Sakai, Nobukatsu Sawamoto, Shisei Tei, Shiho Ubukata, Toshihiko Aso, Toshiya Murai, Hidehiko Takahashi (2024). Associations of conservatism and jumping to conclusions biases with aberrant salience and default mode network. Psychiatry and Clinical Neurosciences.