地球温暖化の进行に伴い、线状降水帯を含む极端降水が増加することが明らかに

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公开日

 森信人 防灾研究所教授、中北英一 同教授、竹見哲也 同教授、志村智也 同准教授、仲ゆかり 同助教、呉映昕 同特定准教授、山本浩大 同特定助教らの研究グループは、気象庁気象研究所、気象業務支援センター、海洋研究開発機構、北海道大学、土木研究所寒地土木研究所と共同で、「地球温暖化対策に資するアンサンブル気候予測データベース(d4PDF)」を元に、これまでにない、日本全国を網羅した多数の高解像度気候予測シミュレーションを実施しました。

 このデータを分析した结果、地球温暖化の进行に伴い、日本における50年に一度程度の大雨や线状降水帯の频度及び强度が増加し、台风に伴う大雨も増加することが分かりました。今回実施した5办尘メッシュ(水平格子间隔)のシミュレーションは、诲4笔顿贵の20办尘メッシュのシミュレーションに比べて、発生频度の低い大雨の再现性が向上し线状降水帯の検出も可能となりました。线状降水帯の発生频度は、20世纪半ばから21世纪初头と比べて、地球全体の平均気温が工业化以降2度上昇した気候ではおよそ1.3倍、4度上昇した気候ではおよそ1.6倍になると予测されました。ただし、本研究での线状降水帯の定义は、现在気象庁が「顕着な大雨に関する気象情报」の発表基準として定义している线状降水帯とはやや异なります。

 本データは今后、データ统合?解析システム(顿滨础厂)を通じて公开する予定です。本研究で示した大雨に限らず、猛暑や大雪等も含む极端気象に対する今后の日本の防灾、及び地球温暖化适応策策定への活用が期待されます。

 本研究成果は、2023年9月19日に、国際学術誌「Journal of Geophysical Research-Atmosphere」に掲載されました。

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线状降水帯の出现频度
上段が、(补)过去実験と(产)4度上昇実験における线状降水帯の発生数(10年あたり)。下段が、日本全国で积算した线状降水帯の年间発生数の频度分布。青:过去実験、緑:2度上昇実験、赤:4度上昇実験。过去実験と4度上昇実験を太线で囲っている。
研究者のコメント

「今回発表発表する気候予测シミュレーション结果は、2017年に発表した诲4笔顿贵と呼ばれる気候予测シミュレーション结果を大幅に改善した新しい成果です。特に雨の予测精度が向上したことが特徴で、地球温暖化の进行にしたがい、极端気象がどの用に変化するのかについての新しい知见が得られました。京都大学の若い先生方に积极的に协力していただき、多机関での共同により、良い成果が得られました。」(森信人)

研究者情报
研究者名
森 信人
研究者名
中北 英一
研究者名
竹見 哲也
研究者名
志村 智也
研究者名
仲 ゆかり
研究者名
呉 映昕
研究者名
山本 浩大
书誌情报

【顿翱滨】


【书誌情报】
H. Kawase, M. Nosaka, S. I. Watanabe, K. Yamamoto, T. Shimura, Y. Naka, Y.-H. Wu, H. Okachi, T. Hoshino, R. Ito, S. Sugimoto, C. Suzuki, S. Fukui, T. Takemi, Y. Ishikawa, N. Mori, E. Nakakita, T. J. Yamada, A. Murata, T. Nakaegawa, I. Takayabu (2023). Identifying Robust Changes of Extreme Precipitation in Japan From Large Ensemble 5-km-Grid Regional Experiments for 4K Warming Scenario. Journal of Geophysical Research: Atmospheres, 128(18):e2023JD038513.

メディア掲载情报

読売新聞(9月20日夕刊 10面)、産経新聞(9月20日夕刊 6面)および日刊工業新聞(9月21日 26面)に掲載されました。

関连部局