マグノンの运ぶスピンと热の流れに现れる流体力学的な兆候を予言―マグノン流体実现およびスピンカロリトロニクス応用へ期待―

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 佐野涼太郎 理学研究科博士課程学生(日本学術振興会特別研究員)および松尾衛 中国科学院大学准教授らの研究グループは、磁性体中のマグノンが流体力学的に振る舞う場合に、マグノンが運ぶスピンと熱の流れの比が従来のものから大きく外れることを理論的に予言しました。

 近年、次世代コンピューティングや情报処理技术の新たな候补として、従来のデバイスで利用される电子に代わり、磁性体中のマグノンが情报媒体として検讨されつつあります。特に最近実现できるようになった纯良な磁性体ではその输送特性が大きく変わり、流体力学的な兆候が表れることが予想されています。ところが、そのようなマグノン流体の実験的実証に関する研究はほとんどなされてきませんでした。そこで本研究では、マグノンが运ぶスピンと热の流れの缓和プロセスの违いに着目することにより、マグノン流体検出への重要な指针を与えることに成功しました。さらに本研究成果により、スピンと热の络み合いを调べる研究分野であるスピンカロリトロニクスが大きく前进することが期待されます。

 本研究成果は、2023年4月21日に、国際学術誌「Physical Review Letters」にオンライン掲載されました。

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书誌情报

【顿翱滨】


【书誌情报】
Ryotaro Sano, Mamoru Matsuo (2023). Breaking Down the Magnonic Wiedemann-Franz Law in the Hydrodynamic Regime. Physical Review Letters, 130(16):166201.