ブラシノステロイド(叠搁)は、植物の器官伸长や维管束形成など、成长を促进的に调节する植物ホルモンです。叠搁の生理机能は、细胞膜受容体への叠搁の结合に始まるシグナル伝达によって活性化されたマスター転写因子が、成长プロセスの各段阶に応じてゲノム上の约3000种と多种类の遗伝子の発现制御を行うことで発挥されますが、これほど多数の叠搁応答性遗伝子の诱导または抑制の双方向での発现がどのようにコントロールされているのかなど、详しい分子机构は明らかにされていませんでした。
宮川拓也 生命科学研究科准教授(前任:東京大学特任准教授)、中野雄司 同教授らと、田之倉優 東京大学名誉教授、野﨑翔平 筑波大学助教(前任:東京大学特任研究員)、光田展隆 産業総合技術研究所副研究部門長らの共同研究グループは、各機関の密接な連携により、マスター転写因子のBIL1/BZR1が遺伝子プロモーター上の標的塩基配列への結合に影響を与える「DNA形状を読み取る仕組み」を解明しました。さらに、BIL1/BZR1はこの仕組みによってプロモーターに単独で強く結合が可能な場合に遺伝子の転写を抑制することが分かりました。今回得られた知見は、BRに特異的に応答する遺伝子と、光などの環境刺激や他の植物ホルモンと協働してBRに応答する遺伝子の発現が、BIL1/BZR1の標的塩基配列への結合様式の違いにより、ダイナミックに調節される可能性を示唆し、その全体像の解明に迫るための重要な手掛かりとして期待されます。
本研究成果は、2022年12月15日に、国際学術誌「Nature Plants」にオンライン掲載されました。

【顿翱滨】
【书誌情报】
Shohei Nosaki, Nobutaka Mitsuda, Shingo Sakamoto, Kazuki Kusubayashi, Ayumi Yamagami, Yuqun Xu, Thi Bao Chau Bui, Tohru Terada, Kenji Miura, Takeshi Nakano, Masaru Tanokura, Takuya Miyakawa (2022). Brassinosteroid-induced gene repression requires specific and tight promoter binding of BIL1/BZR1 via DNA shape readout. Nature Plants, 8(12), 1440–1452.