停电発生时、事故や故障が生じていない停电区间は、周辺の供给余力を用いて早期に停电復旧できることがあります。しかし、隣接する供给源の余力では贿いきれない规模の停电が発生した场合には、离れた供给源の余力も活用しなければなりません。これは多段融通と呼ばれ、停电が発生していない健全な需要区间にも供给経路の変更が生じる復旧方法です。多段融通では、制御対象となる配电系统は広域となり、加えて健全な需要区间も制御対象となるため、配电运用には困难を伴います。
この問題を解決するため、川原純 情报学研究科准教授、伊藤健洋 東北大学教授、鈴木顕 同准教授、飯岡大輔 中部大学准教授、株式会社明電舎による研究チームは、2020年より共同研究を開始し、停電復旧の最短手順を算出するアルゴリズムを開発しました(特許共同出願中)。
本研究のアルゴリズムは、停电復旧に多段融通が必要か否かを判定し、いずれの场合にも、停电復旧を実行するための最短の切替手顺を算出します。本研究では「组合せ迁移」と呼ばれる新しいアルゴリズム手法を用いることで、健全な需要区间への电力供给を持続しながら、停电復旧への最短の切替手顺を算出することを可能としました。さらに本アルゴリズムを用いることで、多段融通の必要性および切替手顺の最短性が理论保証されるため、数理的エビデンスを伴った停电復旧を可能とします。主にアルゴリズムの研究は京都大学と东北大学が行い、电力系统技术分野の研究は中部大学と明电舎が行いました。
激甚灾害に伴う大规模停电やライフスタイル変容に伴う需要密度の変化など、可用性を担保しながら、より広域な配电系统を制御することが现代社会では求められています。本研究のアルゴリズムは、このような要请に応え、系统事故时の自动復旧や系统混雑の解消、设备容量スリム化の计画业务など、より高度な配电运用へ活用されていくことが期待されます。

緑色と青色の供给源の余力を合わせても停电復旧には足りないが、健全な需要区间を黄色の供给源に切り替えることで、停电復旧を実行している。
研究者のコメント
「配电网の开闭器の切替パターンは10の63乗个にも及ぶことがありますが、本研究では「ゼロサプレス型二分决定グラフ」と呼ばれるデータ构造を用いて可能な全切替パターンを圧缩して保持し、さらに「组合せ迁移」技术を用いることで、最小の切替回数で停电復旧が可能になります。将来的に大规模灾害や事故発生时の停电復旧に本技术が活用されることを期待します。」(川原纯)