人间と础滨のコラボレーションは、より创造的なアートにつながる―人间作俳句と础滨作俳句の美しさを比较した心理実験―

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 近年、人工知能(AI)によるアートが盛んですが、絵画や写真などの視覚芸術に比べ、AIが生成する詩や文学はまだ発展途上の段階です。このようなAIが作ったアートでは、AIの創作に人間が介入することなく完結するもの(Human out of the loop:HOTL)と、何らかの形で人間がかかわるもの(Human in the loop:HITL)に分けられます。

 上田祥行 人と社会の未来研究院特定講師、櫃割仁平 教育学研究科博士課程学生、尹優進 同博士課程学生、野村理朗 同准教授らの研究グループは、世界最短の詩である俳句を題材に、HOTLとHITLで創作された40句(それぞれ20句)と歳時記に掲載されている40句を385名に評価してもらいました。その結果、HITL俳句が最も美しいと評価され、人間作とHOTL俳句の評価は同等でした。さらに、評価者は、俳句が人間に作られたかAIに作られたかを見抜くことができず、AIが作ったと思われた俳句ほど美の評価を下げてしまう「アルゴリズム嫌悪」と呼ばれる現象が確認されました。本研究により、俳句創作の分野ではAIは人間の創造性に匹敵しつつあることやAI芸術に対する人々が持つ潜在的な価値観、そしてAIとともに創作することでよりクリエイティブな作品を生み出せる可能性が示唆されました。

 本研究成果は、2022年10月4日に、国際学術誌「Computers in Human Behavior」にオンライン掲載されました。

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本研究の概念図

研究者のコメント

「础滨が作って人间が选んだ俳句がプロの俳人が作った俳句すらも凌驾した今回の结果を见た时、とても感动しました。アーティストの方からすると、このような结果は胁威に感じられるかもしれませんが、础滨は敌というわけではなく、自分たちの生活をさらに豊かに面白くしてくれるのではないかと考えています。础滨俳句を通して、础滨のみならず、言语や人间に対する理解も深まっていくものと期待しています。」(柜割仁平)

研究者情报
研究者名
上田 祥行
研究者名
野村 理朗
书誌情报

【顿翱滨】

【书誌情报】
Jimpei Hitsuwari, Yoshiyuki Ueda, Woojin Yun, Michio Nomura (2023). Does human–AI collaboration lead to more creative art? Aesthetic evaluation of human-made and AI-generated haiku poetry. Computers in Human Behavior, 139:107502.

メディア掲载情报

産経新聞(11月3日 21面)、毎日新聞(11月3日 21面)、日本経済新聞(11月5日夕刊 7面)、日刊工業新聞(11月7日 18面)および朝日新聞(11月8日 8面)に掲載されました。