可视化対象分子に対し迅速に结合解离を繰り返す蛍光プローブを用いる超解像顕微镜滨搁滨厂は、通常の抗体染色では不可能な高密度で高精细な分子分布画像を作ります。しかし、个别の観察対象に対するプローブを作るのに手间がかかることが问题でした。
渡邊直樹 生命科学研究科教授(医学研究科教授を兼務)、宮本章歳 同助教、張千里 同博士課程学生らの研究グループは、高木淳一 大阪大学教授らとの共同研究で、無制限の多重染色が可能な超解像顕微鏡IRISのための蛍光プローブを、既存の抗体を改造することによって迅速に作製する方法を開発しました。多くの蛋白質は1細胞あたり数万~数100万個存在します。そのほとんど全ての位置を可視化し、多種類の分子間で比較できる顕微鏡の実用化、普及に向けた大きな一歩となることが期待されます。
本研究の技术を用いることで、医疗用、研究用に开発された数多くのモノクローナル抗体を、超解像顕微镜用を中心とした多种抗原検出に有用な蛍光プローブに効率良く転换できます。
本研究成果は、2022年9月20日に、国際学術誌「Cell Reports Methods」にオンライン掲載されました。

研究者のコメント
「人类の资产である数多くのモノクローナル抗体を活用することで、多重超解像顕微镜滨搁滨厂で可视化できる分子の种类を飞跃的に増やせそうです。研究用あるいは医疗用にモノクローナル抗体を开発中の方々には、是非抗体の派生的な用途として、超解像顕微镜を含む多重抗原検出に使えるプローブへの転换に兴味をもっていただければと思います。滨搁滨厂は长时间の撮像时间が必要ですが、细胞の中の「ディープフィールド」によって、分子が络む姿が次々と明らかになることを愿っています。」(渡边直树)
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【书誌情报】
Qianli Zhang, Akitoshi Miyamoto, Shin Watanabe, Takao Arimori, Masanori
Sakai, Madoka Tomisaki, Tai Kiuchi, Junichi Takagi, Naoki Watanabe
(2022). Engineered fast-dissociating antibody fragments for multiplexed
super-resolution microscopy. Cell Reports Methods, 2(10):100301.