私たちは、つらい时に仲间とつながり元気をもらうことがあります。しかし仲间意识は过度になるとグループ间の対立をひき起こすこともあります。この様な社会の绊(きずな)の2面性は、これまで繰り返し指摘されていますが、コロナ祸での実态は、まだよくわかっていません。
このたび、鄭志誠 医学研究科研究員と藤野純也 同博士課程学生(現:東京医科歯科大学講師)は、社会の絆や共感という一見ポジティブとみなされやすい概念の両面を、分析的レビューと質的調査によりコロナ禍の体験と関連づけ、認知の柔軟性という解決法を提示し、集団間の対立等の一般的な社会問題への提言を行いました。
分析の结果、人々のつながりを大切にする态度や共感を伴う表现はソーシャルメディア等を通じて孤独感を和らげる一方、同调圧力によりうわさや中伤を恐れたり、自分とは异なるグループに対する偏见(例:非ワクチン接种者)や攻撃的行动とも関连しうることが示唆されました。そしてコロナ祸の様に、刻々と状况が変わる様な场面では、特定の思いに固执せず、色々な视点で柔软に出来事を理解する倾向の人々の方が、対立や葛藤に対してより适応的な倾向も示されました。心身の疲弊や社会の混乱が长期化し、コミュニケーションのスタイルも変化している中、本研究の结果は、人との関わり方をみつめなおし、现在世界的にも広がる不安定な社会情势をよりよく理解する上でも有用なヒントとなることが期待されます。
本研究成果は、2022年6月24日に、国際学術雑誌「Nature Humanities and Social Sciences Communications」に掲載されました。

恐怖、偏见、対话不足は、集団间の対立を助长したり不安を増强する。一方様々な视点で柔软に出来事を理解する倾向の人々の方が、これらの负の要因を减弱させうる。
研究者のコメント
「调査を通じて、私たちは仲间意识や思いやりを大事にする中でも、いつの间にか色々な意味で谁かを疎外?敌対しうるのだなと実感しました。私たち一人一人の心の持ちようが、少なからず现在の社会?世界の状况に影响しうるのではないか、ということを世间に伝えたいです。简単にゆがむ他者の绊と共感、そしてこれらを补正しうる、心のしなやかさの理论は、これまで认知神経科学の実験などを通じて若干学んでいましたが、この実态を新型コロナウイルス感染拡大下の体験报告や学术论文を介して垣间见ることができました。最后にこの知见が少しでも现在のグローバル化した不安定な社会情势の理解の一助になることを祈念しています。」(郑志诚)
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【书誌情报】
Shisei Tei, Junya Fujino (2022). Social ties, fears and bias during the COVID-19 pandemic: Fragile and flexible mindsets. Humanities and Social Sciences Communications, 9:202.