山下高广 理学研究科講師、七田芳则 名誉教授(現?立命館大学客員教授)、小島慧一 岡山大学助教らの研究グループは、夜行性のヤモリが暗がりで色を見分ける特殊な能力を持つメカニズムを明らかにしました。
ヒトは、明るい所で色を见分けられる(叁色型色覚)ものの、暗がりでは见分けられません。これはヒトが、明るい所で働く光センサータンパク质(锥体视物质)を3种类持つものの、暗がりで働く光センサータンパク质(ロドプシン)を1种类しかもたないためです。この暗がりで色が识别できないことは多くの脊椎动物に共通しています。しかし、ヤモリは多くの种が夜行性で、暗がりで色を识别していると考えられています。ただ、ヤモリはロドプシンをもたないため、本来明るい所で働く3种类の锥体视物质を暗がりで利用する必要があります。そこで本研究チームは、夜行性ヤモリの锥体视物质の性质を调べました。その结果、锥体视物质の性质が数个のアミノ酸の置换によって「暗がりでの视覚」に适した形に変化していました。つまり、ヤモリは光センサータンパク质の性质を独自に変えることで、「暗がりで色を识别できる能力」を获得したと言えます。私たちの身近に栖むヤモリは、多くの脊椎动物が持たない特殊な色覚能力を駆使することで闇夜に潜む害虫を正确に认识し捕食していると考えられます。
本研究成果は、2021年10月2日に、国際学術誌「Science Advances」に掲載されました。

【顿翱滨】
【碍鲍搁贰狈础滨アクセス鲍搁尝】
Keiichi Kojima, Yuki Matsutani, Masataka Yanagawa, Yasushi Imamoto, Yumiko Yamano, Akimori Wada, Yoshinori Shichida, Takahiro Yamashita (2021). Evolutionary adaptation of visual pigments in geckos for their photic environment. Science Advances, 7(40):eabj1316.