中务真人 理学研究科教授らの研究グループは、津雲貝塚(岡山県)から発掘された人骨の1体(約3000年前)について、骨格に残された無数の傷の成因をサメの襲撃と特定しました。
渔捞?航海の开始以来、サメによる被害は?稀であっても続いてきたと考えられます。サメによる被害は古代ギリシアより记録にありますが、先史时代の考古学的証拠は非常に限られます。これまでプエルトリコで発掘された1000年前の人骨が世界最古の直接証拠でした。
1919年に津云贝塚から発掘され本学に保管されている人骨のうち、1体(约3000年前)の骨格に无数の伤が残されています。伤の性状分析、全身に及ぶ损伤の位置分析から、成因をサメの袭撃と特定しました。骨の残存状况は良好ですが、右下肢、左手など复数要素は完全に欠落し、周囲の残存部位には咬痕も観察されます。袭撃によりほぼ瞬时に死亡したはずですが、死体は回収されて埋葬されています。縄文时代、サメの歯は装饰品に用いられていますが、形が好まれただけではなく、危険性による希少性があったのかもしれません。本成果は、縄文时代の人々と、海との関わりについて、新しい侧面の情报を提供しています。
本研究成果は、2021年6月23日に、国際学術誌「Journal of Archaeological Science: Reports」に掲載されました。

【顿翱滨】
J. Alyssa White, George H. Burgess, Masato Nakatsukasa, Mark J. Hudson, John Pouncett, Soichiro Kusaka, Minoru Yoneda, Yasuhiro Yamada, Rick J. Schulting (2021). 3000-year-old shark attack victim from Tsukumo shell-mound, Okayama, Japan. Journal of Archaeological Science: Reports. 38, 103065.
朝日新聞(7月1日 23面)、京都新聞(7月1日 1面、27面)、産経新聞(6月30日夕刊 6面)、日刊工業新聞(6月30日 23面)、日本経済新聞(7月3日夕刊 7面)、毎日新聞(6月30日夕刊 30面、7月1日 24面)および読売新聞(6月30日夕刊 10面)に掲載されました。