后藤龙太郎 フィールド科学教育研究センター助教、加藤真 人间?环境学研究科教授、髙野剛史 目黒寄生虫館研究員、Douglas J. Eerniesse カリフォルニア州立大学フラトン校教授、狩野泰則 東京大学准教授らのグループは、DNA情報に基づく分子系統解析を行うことで、甲殻類のシャコの腹面に寄生して暮らすイシカワシタダミの系統的位置を明らかにしました。
その结果、この巻贝は従来分类されてきたシロネズミガイ上科ではなくクビキレガイ上科という别のグループに入ることが判明し、さらにその中で干潟の动物(シャコやユムシ)の巣穴内に共生する巻贝の系统に内包されることが明らかとなりました。このことは、自由生活性の祖先から、宿主の巣穴内に居候する片利共生者を経て、シャコ类の体表に付く寄生者へと进化してきたことを示唆しています。寄生性の获得に至る段阶的な进化の过程が示された例は少なく、海洋における寄生生物の起源や进化を理解する上で重要な知见であると考えられます。
本研究成果は、2021年6月24日に、国際学術誌「Molecular Phylogenetics and Evolution」のオンライン版に掲載されました。

【顿翱滨】
Ryutaro Goto, Tsuyoshi Takano, Douglas J. Eernisse, Makoto Kato, Yasunori Kano (2021). Snails riding mantis shrimps: Ectoparasites evolved from ancestors living as commensals on the host’s burrow wall. Molecular Phylogenetics and Evolution, 163, 107122.
朝日新闻(7月20日&苍产蝉辫;30面)に掲载されました。