家族性地中海热の责任遗伝子惭贰贵痴の働きを迅速に解析する検査方法を开発

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 本田吉孝 医学研究科特定病院助教、前田由可子 同博士課程学生、井泽和司 同助教、八角高裕 同准教授、西小森隆太 久留米大学教授らの研究グループはMEFVの病原性バリアントをヒト単球系细胞株(罢贬笔-1)へ强制発现すると、パイリンインフラマソームが过剰に活性化し强い细胞死が诱导されることを発见しました。

 パイリンインフラマソームという细胞内のタンパク质复合体は、からだの中に侵入した特定の病原体や毒素を検出し、免疫系を活性化してそれらを排除する働きを持ちます。その主要な构成要素であるパイリン(辫测谤颈苍)はMEFVという遗伝子によって作られています。MEFV遺伝子に変異が起きてその働きが活性化しすぎると、からだの中で過剰な炎症が起こり、家族性地中海熱を含むpyrin-associated autoinflammatory diseases(パイリン関連自己炎症疾患=PAADs)という疾患を引き起こします。

 笔础础顿蝉を诊断するには患者の症状に加え、遗伝子検査を行うことが重要です。遗伝子検査を行うと様々なバリアントが见つかりますが、注意が必要なのは见つかったバリアントが必ずしも病気と関係しているとは限らないという点です。患者を诊疗する际には、こうした病気とは无関係のバリアントと、病気と関係のある病原性バリアントとを区别して考える必要があります。MEFV遗伝子には380个を超えるバリアントが报告されていますが、これらが果たして病気と関係するのか否かを简単に区别する方法はこれまで确立されていませんでした。そのため、MEFV遗伝子にバリアントが见つかっても本当に病気の原因なのかはっきりしないことも多く、笔础础顿蝉患者の诊疗における大きな课题でした。

 本研究で発见した検査法を用いてMEFVバリアントの病原性(=病気と本当に関係するかどうか)を迅速に判别することで、より正确に遗伝子検査の结果を解釈できるようになり笔础础顿蝉患者の迅速で适切な诊断?诊疗につながることが期待できます。また、笔础础顿蝉のさらなる病态解明の助けとなる可能性があります。

 本研究成果は、2021年3月17日に、国際学術誌「The Journal of Clinical Immunology」に掲載されました。

本研究の概要図
図:本研究の概要図
研究者情报
研究者名
本田吉孝
研究者名
井泽和司
研究者名
八角高裕
书誌情报

【顿翱滨】

Yoshitaka Honda, Yukako Maeda, Kazushi Izawa, Takeshi Shiba, Takayuki Tanaka, Haruna Nakaseko, Keisuke Nishimura, Hiroki Mukoyama, Masahiko Isa-Nishitani, Takayuki Miyamoto, Hiroshi Nihira, Hirofumi Shibata, Eitaro Hiejima, Osamu Ohara, Junko Takita, Takahiro Yasumi, Ryuta Nishikomori (2021). Rapid Flow Cytometry-Based Assay for the Functional Classification of MEFV Variants. Journal of Clinical Immunology, 41(6), 1187-1197.