※ 「详细解説」ページへのリンクを追加しました。(2021年5月20日)
塩川雅広 医学研究科助教、桒田威 同医員、児玉裕叁 同講師(現?神戸大学教授)、妹尾浩 同教授、千叶勉 名誉教授らの研究グループは、指定難病である潰瘍性大腸炎の新たな自己抗体を発見しました。
溃疡性大肠炎は、大肠に溃疡などを形成する炎症性肠疾患で、若い方を中心に患者数が世界的に増加しています。発症には免疫の异常が関连していると考えられており、多くの研究が行われていますが、病気の原因は未だ不明であり国の指定难病となっています。その诊断は症状や大肠カメラの所见などを総合的に判断されますが、専门家でも判断が难しいこともあり大きな问题となっています。また根治的治疗が存在せず长期间にわたる治疗が必要となります。本研究グループはこの病気の原因を探索し、インテグリンα痴β6というタンパク质に対する自己抗体が溃疡性大肠炎患者の约90%に认められることを発见しました。现在この自己抗体を测定する検査キットを公司とともに开発中です。この抗体を测定することが溃疡性大肠炎の确定诊断に有用となり、将来的に保険适応になることを目指しています。またこの自己抗体は细胞外マトリックスタンパク质との结合を阻害する作用があることも発见し、溃疡性大肠炎の病态解明につながる可能性があります。
今后この発见が新たな诊断法?治疗薬开発の础になっていくと考えられます。
本研究成果は、2021年2月12日に、国际学术誌「骋补蝉迟谤辞别苍迟别谤辞濒辞驳测」に掲载されました。

详しい研究内容について
- 指定難病「潰瘍性大腸炎」の自己抗体発見 -新たな診断や治療開発へ-
- (研究と治療薬開発 | 医学研究科消化器内科 潰瘍性大腸炎 治療薬開発プロジェクト Webサイト)
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Takeshi Kuwada, Masahiro Shiokawa, Yuzo Kodama, Sakiko Ota, Nobuyuki Kakiuchi, Yasuhito Nannya, Hajime Yamazaki, Hiroyuki Yoshida, Takeharu Nakamura, Shimpei Matsumoto, Yuya Muramoto, Shuji Yamamoto, Yusuke Honzawa, Katsutoshi Kuriyama, Kanako Okamoto, Tomonori Hirano, Hirokazu Okada, Saiko Marui, Yuko Sogabe, Toshihiro Morita, Tomoaki Matsumori, Atsushi Mima, Yoshihiro Nishikawa, Tatsuki Ueda, Kazuyoshi Matsumura, Norimitsu Uza, Tsutomu Chiba, Hiroshi Seno (2021). Identification of an Anti–Integrin αvβ6 Autoantibody in Patients With Ulcerative Colitis. Gastroenterology, 160(7), 2383-2394:e21.
京都新聞(3月10日 29面)、日刊工業新聞(3月10日 3面)および読売新聞(6月1日夕刊 8面)に掲載されました。