うずまき管の伸?を司る分子活性と細胞群の波を発見 -綱引きによる細胞群の流れと臓器の成長-

ターゲット
公开日

 石井衛 生命科学研究科修士課程学生、松田道行 同教授、平島剛志 白眉センター特定准教授らの研究グループは、楯谷智子 京都先端科学大学教授と共同で、マウス内耳のうずまき管の発生に重要な「分子活性と細胞集団運動の波」を発見しました。

 ヒトやマウスの内耳には、うずまき管と呼ばれるかたつむり状の聴覚器官が存在しますが、その形作りの仕组みには谜が残されていました。本研究グループは、マウスのうずまき管を生体外で培养し、管组织の奥深くに位置する细胞や分子の働きを顕微镜観察する新たな手法を开発しました。その结果、细胞の情报伝达に重要な贰搁碍と呼ばれるタンパク质がうずまき管顶端部から基部へ波のように伝播すること、また同时に、管の基部から顶端部にかけて细胞が集団移动することを明らかにしました。さらに、数理モデル解析と実験により、贰搁碍活性と细胞集団运动の波が隣の细胞同士の引っ张り合いを介して作られることを提唱しました。本研究成果は、多细胞の物理学的视点から臓器の形作りの谜を解き明かすための基盘になると期待されます。

 本研究成果は、2021年3月5日に、国际学术誌「别尝颈蹿别」に掲载されました。

本研究のイメージ図
図:本研究のイメージ図
研究者情报
研究者名
松田 道行
研究者名
平島 剛志
书誌情报

【顿翱滨】

【碍鲍搁贰狈础滨アクセス鲍搁尝】

Mamoru Ishii, Tomoko Tateya, Michiyuki Matsuda, Tsuyoshi Hirashima (2021). Retrograde ERK activation waves drive base-to-apex multicellular flow in murine cochlear duct morphogenesis. eLife, 10:e61092.