仁平寛士 医学研究科医員、井泽和司 同助教、八角高裕 同准教授、西小森隆太 久留米大学教授らの研究グループは、本邦におけるADA2欠損症8人の臨床像を明らかにしました。8人中5人において血管炎によると考えられる脳梗塞もしくは脳出血を認めること、8人全員において抗TNF製剤を用いることで炎症のコントロールが可能になっていることなどがわかりました。また、ADA2欠損症患者の血液を用いてRNAと蛋白の発現解析を行い、これまで報告されていたⅠ型インターフェロン(IFN)であるIFN-α/βよりも、むしろⅡ型IFNであるIFN-γと、サイトカインシグナル伝達の重要な転写因子であるSTAT1の過剰活性化が特徴的に認められる事を明らかにしました。
础顿础2欠损症は、ADA2遗伝子の変异によっておこる自己炎症性疾患です。中型~小型动脉で血管炎を生じ、幼少期から反復する発热、脳梗塞?脳出血、発疹などの症状を伴います。本邦における础顿础2欠损症の临床像はこれまで明らかになっていませんでした。また、病态の详细な分子机序も不明でした。
本结果は、础顿础2欠损症のみならず、非遗伝性の血管炎症候群の病态解明の糸口となる事も期待されます。
本研究成果は、2021年1月30日に、国際学術誌「The Journal of Allergy and Clinical Immunology」に掲載されました。

【顿翱滨】
Hiroshi Nihira, Kazushi Izawa, Moeko Ito, Hiroaki Umebayashi, Tsubasa Okano, Shunsuke Kajikawa, Etsuro Nanishi, Dai Keino, Kosaku Murakami, Masahiko Isa-Nishitani, Takeshi Shiba, Yoshitaka Honda, Atsushi Hijikata, Tadateru Yasu, Tomohiro Kubota, Yoshinori Hasegawa, Yusuke Kawashima, Naoko Nakano, Hidetoshi Takada, Shouichi Ohga, Toshio Heike, Junko Takita, Osamu Ohara, Syuji Takei, Makio Takahashi, Hirokazu Kanegane, Tomohiro Morio, Sachiko Iwaki-Egawa, Yoji Sasahara, Ryuta Nishikomori, Takahiro Yasumi (2021). Detailed Analysis of Japanese Patients with Adenosine Deaminase 2 Deficiency Reveals Characteristic Elevation of Type II Interferon Signature and STAT1 Hyperactivation. Journal of Allergy and Clinical Immunology.