制約想定を必要としない新しい最適性必要条件の導出 -すべての最適解が満たす方程式の新しい導出方法を提案-

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庵智幸 情报学研究科博士課程学生、大塚敏之 同教授の研究グループは、多項式で表されるような制約付き非線形最適化問題に対し、その全ての最適解が満たすような条件式を導出するアルゴリズムの開発に成功しました。

実社会におけるあらゆる问题は、守らなければならない制约条件のもとで、何らかの评価指标を最小化あるいは最大化する制约付き最适化问题として定式化することができます。この制约付き最适化问题を解く际に、最适解が満たすべき条件である最适性必要条件が重要になります。既に様々な最适性必要条件が提案?研究されていますが、中でも碍补谤耻蝉丑-碍耻丑苍-罢耻肠办别谤(碍碍罢)条件は、方程式で记述できるため具体的な最适解を计算するのに适しており、多くの理论的あるいは応用的な研究成果の基础となっています。しかし、一部の最适解に対しては碍碍罢条件が最适性必要条件にならないこと、つまり、碍碍罢条件を解いても一部の最适解を见つけられないことが知られていました。

本研究では、制约条件を破ることに対してペナルティを课すという古典的な解法に、多项式を数式のまま计算机で厳密に処理できる数式処理という、比较的新しい技术を组み合わせることで、全ての最适解が満たす条件式を导出しました。明确に方程式として书き表すことのできる最适性必要条件としては、1951年に碍碍罢条件が発表されて以来、およそ70年ぶりの成果と考えられます。この条件式は计算机で具体的な最适解を求めるのに利用できるため、従来の碍碍罢条件では见つけられなかった新しい最适解の発见や、この条件式を基础とする新たな最适化アルゴリズムの开発に繋がります。

本研究成果は、2020年10月31日に、国際学術誌「Journal of Operations Research Society of Japan」のオンライン版に掲載されました。

図:本研究の概要図

详しい研究内容について

书誌情报

【顿翱滨】

【碍鲍搁贰狈础滨アクセス鲍搁尝】

Tomoyuki Iori, Toshiyuki Ohtsuka (2020). LIMIT OPERATION IN PROJECTIVE SPACE FOR CONSTRUCTING NECESSARY OPTIMALITY CONDITION OF POLYNOMIAL OPTIMIZATION PROBLEM. Journal of the Operations Research Society of Japan, 63(4), 114-133.

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