细胞核内の顿狈础が二重らせんの逆ねじりでゆるむ仕组みを解明―人為的な遗伝情报の読み出し制御による遗伝子治疗技术への応用にも期待―

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 生物の遗伝情报を担う顿狈础は、二重らせんの构造を形成しています。细胞内では、顿狈础の二重らせんがゆるむことで、様々な机能をもったタンパク质が顿狈础に结合?集积し、遗伝情报の読み出し?コピー?修復などの多彩な机能が発挥されます。これまで、特定のタンパク质が顿狈础に対してトルクを発生させることで二重らせんをゆるめる仕组みが提案されていましたが、実际には、ふらふらした顿狈础の1点に力をかけてねじるだけでは、二重らせんはなかなかゆるみません。

 福手淳平 生命科学研究科博士課程学生、牧功一郎 医生物学研究所助教、安達泰治 同教授は、細胞内において、従来のトルクを発生するモーター分子に加え、DNAの軸回転を抑える構造が存在することで、DNAの二重らせんが逆にねじられる力学的な仕組みを明らかにしました。具体的には、細胞に取り込ませた二重らせんがゆるいソラレン誘導体を蛍光標識することで、DNAの二重らせんがゆるむ発生場所をつきとめました。さらにクロマチン免疫沈降解析により、二重らせんがゆるむ場所では、DNAがタンパク質の集合体にアンカリングされていることを見いだしました。このDNAとタンパク質集合体の結合を阻害すると二重らせん構造が元に戻ったことから、タンパク質集合体へのアンカリングを介したDNAの軸回転の抑制が、DNAの二重らせんがゆるむために必要であることが示されました。

 将来は、顿狈础の二重らせんを人為的にゆるめることで、遗伝情报の読み出しのオン?オフを制御することが可能となると考えられ、新たなゲノム编集?遗伝子治疗技术としての応用が期待されます。

 本研究成果は、2024年1月23日に、国際学術誌「Communications Biology」にオンライン掲載されました。

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细胞内で顿狈础の二重らせんのゆるみが蓄积している领域を示す蛍光画像(左)、および、顿狈础の二重らせんがゆるくなる力学的な仕组み(右)。モーター分子がトルクを発生するとともに、タンパク质集合体へのアンカリングが顿狈础の轴回転を抑えることで、顿狈础の二重らせんが逆にねじられる。
研究者のコメント

「修士课程から『力と顿狈础』をテーマに掲げ、研究を开始しました。力も顿狈础も目では见えないので最初は苦労しましたが、二重らせんがゆるい顿狈础のイメージングに成功してからは研究が一気に加速し、説得力のある结果が次々と得られ、大変うれしかったことを覚えています。今后は、细胞内における顿狈础二重らせんのねじれを自在に操作する技术を开発し、遗伝子编集?治疗への応用を目指したいです。」(福手淳平)

研究者情报
研究者名
牧 功一郎
研究者名
安達 泰治
书誌情报

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【书誌情报】
Jumpei Fukute, Koichiro Maki, Taiji Adachi (2024). The nucleolar shell provides anchoring sites for DNA untwisting. Communications Biology, 7:83.