复雑な构造をつくるのは难しい一方で、破壊するのは简単です。これは谁もが知っている事実かもしれません。しかし、この事実を自然现象に対する法则として表现できるでしょうか。
小林郁海 理学研究科修士課程学生と佐々真一 同教授はこのことに関して、ある単純な設定において、分子の合成にかかる時間についての新しい不等式を発見しました。この不等式によって、分子の合成速度には、材料の濃度をどれだけうまくコントロールしたとしても超えることのできない基本的な限界があることが分かります。そして、複雑な分子の合成は破壊に比べて圧倒的に時間がかかることも示されました。今後はこの研究成果を出発点として、より一般的な物質合成の難しさを計算できる新しい理論へと発展させていくことが期待されます。
本研究成果は、2022年6月14日に、国際学術誌「Physical Review Letters」にオンライン掲載されました。

研究者のコメント
「大学で物理学を専攻し、现代の物理学のめざましい発展に感动しました。しかしそれと同时に、日常生活のなかで感じる素朴な疑问のなかにも、学问的にほとんど理解されていないものが山ほどあることを痛感しました。そういった、一见素朴だけど理解の进んでいない问题に真挚に取り组んでいくことで、科学の全体的な発展に贡献できたら嬉しいです。」(小林郁海)
「生きている状态と死んでいる状态の非対称性を化学反応ダイナミクスの立场から研究したいと思ってきましたが、これまで研究の端绪を开くことができませんでした。今回の研究で、その大きな目标に向かって重要な一歩を踏み出せたように思います。今后の展开が楽しみです。」(佐々真一)
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【书誌情报】
Ikumi Kobayashi, Shin-ichi Sasa (2022). Characterizing the Asymmetry in Hardness between Synthesis and Destruction of Heteropolymers. Physical Review Letters, 128(24):247801.