体内で放射線がん治療を行う「アルファ線内用療法」に必要な材料、アクチニウム225の高効率?高品質な製造技術を世界で初めて確立 -体内に広く分散したがんに有効な放射線治療方法の早期実用化に貢献-

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 大槻勤 名誉教授(复合原子力科学研究所特任教授)は、株式会社日立製作所、東北大学と共同で、放射線がん治療法の一つであるアルファ線内用療法に必要な、アクチニウム225(以下、アクチニウム)を、高効率?高品質に製造可能な技術を世界で初めて確立しました。

 アルファ线内用疗法は、がん细胞を破壊するアルファ线を放出する物质と、がん细胞に选択的に集积する薬剤を组み合わせた治疗薬(アルファ线治疗薬)を患者に投与し、体内からがん细胞を攻撃する新しい治疗法です。体内に広く分散したがん细胞など、既存の方法では治疗困难ながんにも効果があることが知られ、早期実用化が期待されています。今回、本研究グループはラジウム226を原料とし、电子线形加速器を用いることで、分离できない不纯物を生成せず、高品质なアクチニウムを効率よく製造できる技术を确立しました。

 今後、本研究グループは、本製造技術の実用化に向けた研究開発を進め、アルファ線内用療法の早期実用化と、がん患者のQuality of Life(QoL)向上に貢献していきます。

 本研究成果は、2021年10月20日~23日に開催される第34回欧州核医学会において、Top Rated Oral Presentationとして発表されます。

アルファ線内用療法の原理
図:アルファ线内用疗法の原理
メディア掲载情报

日本経済新聞(11月5日 19面)に掲載されました。