小川诚司 教授らの研究グループ(コロナ制圧タスクフォース)は、世界最大の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のゲノムワイド関連解析にアジア最大のグループとして貢献し、COVID-19の重症化に関わる遺伝子多型を同定しました。
2020年5月に異分野の専門家により立ち上げられた本研究グループは、国内での多施設共同研究を実施するのみならず、国際共同研究グループCOVID-19 Host Genetics Initiativeによる世界最大のCOVID-19のゲノムワイド関連解析にも参加し、研究を進めました。
本国际共同研究では、约5万人の颁翱痴滨顿-19患者と约200万人の対照者を対象に解析が行われ、颁翱痴滨顿-19の重症化に関わる遗伝子多型(バリアント)の13箇所を同定しましたが、それらのうち2个は、ヨーロッパ人集団での频度よりも东アジア人集団および南アジア人集団での频度が高く、多様な集団を対象とした国际共同研究の重要性があらためて认识されました。なお、これらの遗伝子多型の中には、细胞の増殖机能に関わるものや免疫机能に関係するものが多く含まれており、颁翱痴滨顿-19の生物学的な特性を知るだけでなく、颁翱痴滨顿-19の研究を进める上で、感染された方の検体を用いてゲノム研究を行う重要性があらためて示されました。
今后も本研究グループは、新型コロナウイルスと闘う患者、诊疗の最前线に立つ医疗従事者と共に、新型コロナウイルスの克服に向けて、国内外で活动を続けていきます。
本研究成果は、2021年7月8日に、国际学术誌「狈补迟耻谤别」のオンライン版に掲载されました。

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COVID-19 Host Genetics Initiative (2021). Mapping the human genetic architecture of COVID-19. Nature, 600, 472–477.