大豆と納豆菌のせめぎ合いの仕組みを解明 -生きた大豆は納豆菌を嫌い、納豆菌は死んだ大豆が好き-

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杉浦春香 農学研究科修士課程学生(研究当時)、橋本渉 同教授らの研究グループは、生きた大豆は納豆菌の増殖を抑制し、納豆菌は死んだ大豆を栄養源として増殖する仕組みの一端を明らかにしました。

纳豆菌は枯草菌の一种で、枯れた草(枯死体)などの中に生存しています。本研究では、生きた大豆と死んだ大豆のそれぞれに纳豆菌を接种して、纳豆菌の増殖を调べました。その结果、生きた大豆では纳豆菌の増殖が顕着に抑制されましたが、纳豆菌は死んだ大豆で良好に生育し、纳豆に変化させました。生きた大豆は纳豆菌の増殖を抑制する抗菌物质を分泌することが示唆されます。一方、纳豆菌は死んだ(蒸)大豆の细胞壁成分を感知し、それを栄养源として増殖することがわかりました。

本研究は、自然界での植物-微生物间の生存戦略の理解及び抗菌物质の开発に繫がると期待されます。

本研究成果は、2020年10月29日に、国際学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。

図:纳豆菌は生きた大豆では増殖抑制を受け、死んだ大豆上では积极的に増殖し纳豆に変化させる

详しい研究内容について

书誌情报

【顿翱滨】

【碍鲍搁贰狈础滨アクセス鲍搁尝】

Haruka Sugiura, Ayumi Nagase, Sayoko Oiki, Bunzo Mikami, Daisuke Watanabe & Wataru Hashimoto (2020). Bacterial inducible expression of plant cell wall-binding protein YesO through conflict between Glycine max and saprophytic Bacillus subtilis. Scientific Reports, 10:18691.

メディア掲载情报

朝日新聞(2021年3月29日夕刊 3面)に掲載されました。