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小俣ラポー日登美 白眉センター/人文科学研究所特定准教授が、「第45回(2023年度)サントリー学芸賞[社会?風俗部門]」を受赏しました。受赏作は「殉教の日本 近世ヨーロッパにおける宣教のレトリック」(名古屋大学出版会)です。
サントリー学芸賞は、広く社会と文化を考える独創的で優れた研究?評論活動を、著作を通じて行った個人を顕彰する賞で、1979年の創設以来、受赏者の業績は、主題への斬新なアプローチ、従来の学問の境界領域での研究、フロンティアの開拓などの点で高く評価されています。既存の枠組にとらわれない自由な評論?研究活動に光を当てることは、本賞の重要な役割となっています。
受赏式は、2023年12月11日に東京にて開催される予定です。
本书の概要

16世纪末から日本列岛で见られたキリスト教徒への迫害とその殉教は、同时代の西欧カトリック社会内部で语られ、描かれ、さらには文芸のモチーフとして反復される中で类型化された文化的表象へと昇华し、そして歴史的な记忆となりました。この长期の过程を、宣教报告?殉教事件の検証裁判资料といった手稿の一次资料、それに基づいた刊行物、イメージ、文学作品といったヨーロッパの复数の言语圏にわたる多様な二次?叁次资料の分析を通じて明らかにしようと试みたのが本书です。この记忆は、明治期以降の日本では西欧的価値観と共に広く受容され、その结果、殉教者の栄光の过去は、日本の歴史およびアイデンティティの一部ともなっていきました。时代?言语圏?文化圏をまたがり歴史的言説は往还し、过去の记忆の形成そのものが、その歴史文化の交错を体现しているのです。殉教言説の构筑过程の顕彰は、このような歴史のダイナミズムを明らかにするためには、まさに好适な题材であったと言えるでしょう。
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