明和政子 教育学研究科教授は、COI拠点においてユニ?チャーム株式会社と共同で、日本のトイレトレーニング(以下、トイトレ)の実態に関する大規模縦断調査を行いました。その結果、子どもとコミュニケーションをとりながらトイトレを進めたいが、なかなか思うように取り組むことができない親の姿が明らかとなりました。そこで、親子ともにトイトレを楽しみながら達成感を得ることのできるアプリを発達科学の知見に基づいて開発しました。このアプリには、親子のコミュニケーションを促し、そのなかで子どもが進んでトイレに行きたくなる気持ちを高めるための学習モデルが組み込まれています。さらに、質問紙得点と生理的ストレス指標として知られる唾液中のアミラーゼ値の変化をアプリの使用前後で調べることにより、アプリの効果を検証しました。
本アプリは、2017年5月12日よりGoogle PlayとApp storeにて無料配信が開始されました。
波及効果
本アプリは、亲子が过度なストレスを过度にため込むことなく、トイトレに取り组むことを可能にします。生物としてのヒトは、进化の过程で「共同养育」を基本とする育児により、连绵と命をつないできたと考えられています。しかし、现代社会では、核家族化が进み、多くの场合、母亲が一人で育児全てを背负うという过酷な现状があります。本アプリは、「共同养育の一助」として机能することを目指しています。
今后の予定
今后、実态调査に関しては、夏のトイトレ実态の调査を継続実施するほか、今回得られた研究结果は、2017年7月8日开催の赤ちゃん学会第17回学术集会にて発表し、7月7日から8日开催のリトルママフェスタ东京への出展、その他イベントの実施を计画しています。アプリではありますが、リアルな场での亲子との触れ合いを通じて、子育ての课题や现状を把握し、さらなる新しい提案を行えるよう研究开発を行っていきます。
アプリの特徴
アプリを使ったトイレトレーニングの様子